■405psの3Lツインターボ搭載のヒツジの皮を被った狼/日産 スカイライン400R
走り出した瞬間からほかのスカイラインとはひと味違う。対向ピストンを採用したことによるブレーキの繊細なタッチが得られること。
そして何より3L、V6ツインターボのVR30DDTTが、アクセルを深く踏み込むと低回転から強烈なトルクを発生してくるのだ。それがレブリミットとなる7000回転まで連続する。
おかげでアクセルペダルは繊細すぎるほどに反応を示す。かつての羊の皮を被った狼の復活と言ってもいい出来栄えだ。乗り味がチト荒いのも味と言えば味か!?
■装備&コスパの評価
最高出力が405psに達するスポーツセダンとしては、価格が600万円以下なら割安だ。しかし衝突被害軽減ブレーキは、今は軽自動車のデイズでも歩行者を検知するが、スカイラインはLサイズセダンなのに4輪車だけが対象だ。歩行者を検知できない。
ハイブリッドの廃止に伴って、先進的だったプロパイロット2.0もスカイラインから消滅している。
●いいところ
・豪快さが際立つエンジン(橋本)
・405psにしては割安な価格(渡辺)
●イマイチなところ
・荒れた路面は突き上げ多し(橋本)
・古い衝突被害軽減ブレーキ(渡辺)
●日産 スカイライン(400R)主要諸元
・全長×全幅×全高:4810×1820×1440mm
・車重:1720kg
・最小回転半径:5.6m
・パワーユニット:3L、V6ツインターボ(405ps/48.4kgm)
・燃費:10.0km/L
・価格:589万9300円
■高剛性ボディ+シンメトリカルAWDの高性能セダン/スバル WRX S4
水平対向4気筒エンジンの排気量は旧型の2Lから2.4Lへと拡大しているが、最高出力も最大トルクもダウンしたところがチョット気になるS4。クローズドコースではひょっとして旧型のほうが速いのか? と思えるシーンもある。
だが、SGP+インナーフレームや、ストロークを伸ばした足によってリニアに動く。街乗りでの恩恵は高く、乗り心地も操りやすさも旧型よりも進化している。
■装備&コスパの評価
先代型は2Lターボだったが、最高出力はCVTのS4、6速MTのSTIともに300psに達していた。しかし現行型は275psだ。実用回転域で扱いやすくなったが、性能の数値が下がって6速MTも選べない。
その代わり安全装備や運転支援機能は進化して、居住性も優れ、価格は依然として割安だ。高性能車ながら実用性も併せ持ち、総合的には買い得だ。
●いいところ
・スポーツ性と乗り心地を両立(橋本)
・高い走行性能ながら低価格(渡辺)
●イマイチなところ
・アクの強い外観デザイン(橋本)
・先代型よりスペックが低下(渡辺)
●スバル WRX S4(STI Sport R EX)主要諸元
・全長×全幅×全高:4670×1825×1465mm
・車重:1600kg
・最小回転半径:5.6m
・パワーユニット:2.4L、水平対向4ターボ(275ps/38.2kgm)
・燃費:10.8km/L
・価格:482万9000円
■そんなアナタにはこのクルマが最適解
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