かつて道端にホイールキャップが転がっているなんて光景がそこかしこで散見された。昔より採用車種が減ったのも要因な気もするが、もしやホイールキャップの強度が上がったのか!? ホントのこと教えます!!
文:小鮒康一/写真:ベストカーWeb編集部/アイキャッチ:Port Mango@Adobestock
■ダサいイメージ一新!? ホイールキャップがカスタム界で密かなブーム
一時期は低グレードの代名詞でもあったホイールキャップ。上級グレードが装着するアルミホイールに対して、ホイールキャップはグレー一色でシンプルなデザインのものがほんとど。
オプションで用意される純正アルミホイールや社外ホイールに交換したくなるようなものが多かったのだ。さらに下位のグレードではホイールキャップすらなく、センターのハブキャップのみだったりもしたのだが。
しかし、近年はホイールキャップもデザイン性に富んだものが増えてきており、車種によってはあえて全グレードでホイールキャップ仕様をラインナップしている車種も増えてきた(ムーヴキャンバスやワゴンRスマイルなど)。
またアルミホイールよりも手軽に交換ができ、場所もホイールよりも取らないことから、一部のカスタマイズユーザーは他メーカーのものを含め純正キャップをはめかえるというカスタマイズを楽しんでいる人もいるほどなのだ。
それを知ってか先日大幅改良を実施したMAZDA2では、ホイールキャップのデザインを一新。
それだけでなく、ボディカラーに合わせてカラーリングを変えたり、アクセントカラーをつけたものを用意。
果てにはホイールキャップを交換するユーザーを見越して「ホイールキャップレス仕様」を設定するほどのこだわりっぶりなのである。
■超絶進化していた!! 道端にホイールキャップを見なくなった理由が衝撃
そんなホイールキャップではあるが、筆者のようなアラフォー世代にとっては小学校への通学途中などの道端で外れたホイールキャップを見かけてテンションが上がったという経験もあるのではないだろうか?
なかにはホイールキャップの形状だけで車種を当てる“クルマ博士”的な存在になっていた人もいるだろう。
しかし最近では道端に転がっているホイールキャップを見る機会は激減。
現行車や高年式車でホイールキャップが1枚だけ紛失しているような車両を見ることも少なくなってきているような気がする。
もちろん昔は今ほど路面状況がよくなかったという地域もあるだろうが、昔の車両は今のクルマに比べてタイヤの偏平率も高く、ホイールに与える入力はもしかしたら今より緩やかだった可能性もある。
そうなると、もしかしたらホイールキャップはデザインだけでなく、構造なども昔に比べて進化しているのでは? ということで、さっそくマツダにお話を伺ってみた。
“どのようなシーンでホイールキャップが脱落するのかを把握し、その条件下で脱落しないための設計要件を確立“しているのだとか。
マツダによるとホイールキャップが脱落しやすい原因として、「路面状況」、「段差への干渉」、「洗車機の使用」、「経年劣化」などが挙げられ、それらの入力や紫外線の積算量を定量化するなどの分析を実施。
定量化は机上の計算はもちろんのこと、実車からのデータも統合。市場実績と比較検討することで精度を向上させて、それに対応するためのベストなホイールキャップの保持力を導き出しているのだそうだ。
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