ランクルよりも気軽でアクティブに楽しめるのが現行プラドの魅力
「ライトデューティ系」といわれるプラドだが、現行モデルは、オフローダーとして基本であるラダーフレーム構造の採用はもちろんのこと、走行モードを選択して最適な制御を行う「マルチテレインセレクト」や、ステアリング操作のみで極低速走行が可能な「クロールコントロール」、空転した車輪にブレーキをかけて他の車輪に駆動力を配分する「アクティブトラクションコントロール」など、新しいテクノロジーによって確かな走りを実現する装備が満載。
それでいて、機能的かつ上品なインテリアデザインと多彩なシートアレンジ、大容量のラゲッジスペースなど、ファミリー用途にもしっかり応えているのが現行プラドの大きな魅力だ。セカンドシートは135mmのスライド機構があり、足元にも十分なゆとりがある。もちろんアームレストやリクライニング機構でしっかりくつろげる。サードシートはやや簡易的な印象もあるが、スイッチを押すだけで自動的に格納することができ、ラゲッジスペースを頻繁に使うユーザーにはうれしい配慮がなされている。
現行型プラドのボディサイズは全長4825mm×全幅1885mm×全高1850mmと、シティユースとして小さいとはいえないが、駐車場や都市部の道路で困ってしまうようなサイズでもない。兄貴分のランドクルーザーは「高級本格オフローダー」の風格が漂うが、プラドはもっと気軽にアクティブな趣味を楽しんだり、カスタムで好みのスタイルに仕上げたりするという楽しみ方ができる。
ちなみに、昨年末には受注停止となっていた現行プラドだが、最新情報ではいまからでも買うことができるそう。とはいえ、モデルチェンジも控えた状況のため、いつ販売終了してもおかしくはない。狙っている方は手遅れになる前に、ディーラーへ問い合わせてほしい。
注目のパワートレインは、ハイブリッドターボ、ガソリン、ディーゼルとバリエーション豊富になると予想
そんなプラドだが、次期型ではどのようなモデルへと生まれ変わるのか。現行300系ランクルと同様のTNGAの専用ラダーフレームを採用し、外観もランドクルーザーファミリーにふさわしい力強さと洗練された雰囲気が与えられるのは予想できるが、やはり注目なのはパワートレインだ。
ベストカーが入手した情報では、3.5L V6のガソリンツインターボハイブリッドが搭載される可能性が高いとされている。これは2021年秋にフルモデルチェンジを実施した北米専用のピックアップトラック「タンドラ」に搭載される「i-FORCE MAX」と呼ばれるユニットで、エンジンの最高出力は437ps、最大トルクは80.5kgmというスペックで、これに48ps/25.4kgmのモーターが搭載される強烈なハイブリッドだ。
現行型のディーゼルエンジンが204ps/51kgmというスペックだから、もしこのハイブリッドが搭載されるとしたらその性能差は歴然。燃費も、車両重量を考慮するとWLTCモードで10km/h程度は出せる可能性もある。
ただ、廉価版として、現行プラドにあった2.7L V6ガソリン+6AT、2.8Lディーゼル+6ATの2種類のパワートレインも、残されるものとみられている。現行プラドが長らく維持できたのは、こうした廉価グレードの存在があったから。次期型でも、ハイブリッドターボ、ガソリン、ディーゼルと、多方位で攻める戦略をとってくるのではないか、と予測している。
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プラドはファミリーユースでも快適な扱いやすさとパッケージング、そしてディーゼルも選べる本格的なオフロード性能が魅力のモデルだ。次期型では、進化したボディと最新のテクノロジーによる圧倒的な走行性能で、その魅力を大きく高めてくれるに違いない。登場が待ち遠しい。
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