■最も遅く出発する深夜バスはどれ?
深夜バスの始まりが23時台からとして、その日最後の便が出発する時刻が特に遅いのはどのバス路線だろうか。首都圏を例にすると、東急田園都市線の鷺沼駅、青葉台駅をそれぞれ発車する深夜バスが超遅いことで知られていた。
いずれも渋谷方面から来る田園都市線の最終電車に合わせてあり、25:10や25:20といった25時台前半が出発時刻になっていた。最終の深夜バスに限り、電車が遅れた場合は到着を待ってから発車したため、時刻はあってないようなものだったと言える。
平日が週末に近づくと相応の利用率を誇り、最終深夜バスを増便するケースも見られた東急の深夜バスであったが、こちらもコロナの影響で現在はすべて運転を取りやめている。
現在運行中の、時間帯が極めて遅い深夜バスとしては、まず小田急バス「吉01」系統の吉祥寺駅南口〜大沢行きが挙げられる。約6kmの距離を結ぶ路線で、吉祥寺駅を最後に出るのが24:20の便だ。
王子駅前〜豊島五丁目団地およそ3kmの距離を走る、都営バス「深夜02」系統もまた、日付が変わってから活躍を見せる深夜バスの一つで、24:50まで便の設定がある。
同じく24:50発と深い時刻の最終便を持つのが、品川駅港南口〜八潮パークタウン間約6kmの路線、都営バス「深夜07」系統だ。この路線は循環バスであるが、最終の深夜バスのみ途中の八潮公園前止まりとなっている。
■深夜バスの行先に何があるのか
完全に午前様となるまでサービスを行う深夜バスが向かう先は一体どんな場所だろうか。
深夜バスでほぼ共通しているのが、終点あるいは経路上に団地や住宅街が広がっている点だ。駅から歩くには少々距離がありすぎる区間にバスが設定されているのも似通っている。
仕事や大人のお付き合い等々、大都会から帰ってきた人々を自宅まで送り届けるのが、深夜バスの最たる役割と言えるわけだ。
まさに実用本位な交通機関であり、乗りバスをするにも時間的に難しすぎるせいか、深夜バスという存在は趣味目線で見ると謎多き乗り物だったりする。
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