2023年1月にアコードが販売終了し、今やセダンの国内ラインナップが1台もないホンダ。SUVなどに舵を切る戦略であることは理解できるが、やはり寂しいのも事実。そこで、ホンダが今までに送り出してきたセダンを振り返っていく。
※本稿は2023年4月のものです
文/永田恵一、写真/ベストカー編集部、ホンダ
初出:『ベストカー』2023年5月26日号
■一世代で消えることが多いホンダのセダン
セダンに限らずホンダ車は一代限りで終わったモデルが多いが、つい最近まではセダンのラインナップがトヨタに匹敵するほど多かった点は特筆事項と言える。
今後ホンダから日本向けにセダンが投入される可能性はタイ国製と思われる新型アコードくらいだが、筆者がタイ国で乗ったことのあるグレイス後継のシティはなかなかのものだっただけに、シティの日本導入は個人的にちょっと期待したい。
■老舗な名車も消滅
●レジェンド(5代目・2015~2022年)
ホンダのフラッグシップセダンとなるレジェンドは歴代、挑戦的なモデルだった。しかし、ホンダの高価格帯におけるブランド力のせいか売れず。ただ、トヨタ、日産を相手に40年近く続いたのは立派だ!
●シビックセダン(10代目・2017~2020年)
先代型10代目モデルでのシビック復活では、日本製となる4ドアセダンも設定された。セダンはイギリス製の5ドアハッチバックに対し全体的に性能が劣り、短期での絶版も当然だった。現行は北米で大人気。
●インテグラ4ドア(3代目・1993~2001年)
インテグラはクイントインテグラ時代から3世代に渡って4ドアも設定。特に最後となった3代目モデルはタイプRも設定した点は魅力だったが、4代目モデルで3ドアのみになってモデル消滅。
■マイナーモデルも数多し
●トルネオ(初代・1997~2002年)
1990年代、ホンダはミドルセダンも多く揃えており、トルネオは5ナンバーサイズに戻った6代目アコードの兄弟車だった。アコードとは細部以外違いはなかったがアコードより若者向けだった。
●グレイス(初代・2014~2020年)
東南アジアでは現在も続くフィットのセダンとなるシティの日本仕様で、グレイスは3代目フィットのセダンだった。広さ以外印象に残る点はないが、悪いクルマではなかった。
●クラリティ(2016~2021年)
クラリティはもともとホンダの燃料電池車に与えられた車名で、量産されたクラリティは燃料電池、BEV、PHEVというパワーユニットを一台で持つ環境対応車だった。デザインには先進性があり凝っていた。
●インサイト(3代目・2018~2022年)
1度目の絶版後復活したインサイトはハイブリッド専用の5ナンバー5ドアセダン、2度目の絶版後復活した3代目はハイブリッド専用のミドルセダンとなったが、絶版し過ぎだ!
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