どこのメーカーもSUVに注力していくなかで、煽りを受けてだんだんと消えているのがセダン。90年代は大量にラインアップしていた三菱も、今や国内向けのセダンは消滅している。そこで、スズキとマツダ、スバルも含めた4社の過去の名セダンたちを振り返る。
※本稿は2023年4月のものです
文/永田恵一、写真/ベストカー編集部、三菱自動車、スズキ、マツダ、SUBARU
初出:『ベストカー』2023年5月26日号
■三菱とスズキはセダン絶版に
スズキはキザシくらいだが、マツダ、三菱、スバルは2010年代に入ってもそれなりに4ドアセダンを設定していた。そのなかでキザシと三菱のセダンが絶版となったのはいろいろな意味でやむを得ないとしても、スバルもここ数年で日本向けの4ドアセダンはとうとうWRX S4だけになってしまった。
マツダには現在3と6という4ドアセダンが残っているが、現在マツダの乗用車はSUV志向なだけに、今後のセダンの動向は厳しいかもしれない。いずれにしろ三菱、スバル、スズキから今後日本向け4ドアセダンが登場するのは難しいのではないだろうか。
世界的に見ても今後4ドアセダンが復権する可能性は非常に低いと言わざるを得ない。しかし、4ドアセダンはボディ剛性の高さという有利な点もあるだけに、ズバ抜けたスポーツ性や快適性を持つというのであれば、その点を武器として生き残れる可能性はあるかも……。
■三菱は魅力的なセダンが豊富だった
●三菱 ランサーエボリューションX(2007~2015年)
ギャランフォルティスベースとなったランエボXは重さなどの不利もありながら、S-AWCの進化やTC-SSTといった魅力もあった。だが、ライバルのWRX STIより先に絶版に。
●三菱 ギャランフォルティス(2007~2015年)
ランエボ以外のランサーの後継車となるセダンで、車格も世界的なミドルクラスにステップアップ。スポーツモデルのラリーアートもあったが、存在感が薄いまま絶版になってしまった。
●三菱 ディアマンテ(2代目・1995~2005年)
初代は「リーズナブルな3ナンバーセダン」というコンセプトでヒットし、2代目も当初はそれなりに魅力的だった。しかし、古さが目立つようになり絶版となった。
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