いよいよ7月1日から、「特定小型原動機付自転車」という新しいモビリティが公道を走り始めた。その代表例が電動キックボードだが、あのメルセデスAMGがオリジナルの電動キックボードを発表した。泣く子も黙るハイパフォーマンスカーの優AMGのキックボードとはどんなものか? 中身を紹介しよう!
文/ベストカーWeb編集部、写真/メルセデス・ベンツ
■あのメルセデスAMGが作った電動キックボード!
メルセデス・ベンツは2030年までに全車を電動化する予定だが、電動化が生み出す新しいモビリティの開発にも取り組んでいる。その具体例が、今回発売したメルセデスAMGの電動キックボード「E-Scooter(Eスクーター)」だ。
実はメルセデスが電動キックボードを発売するのはこれが初めてではない。2019年のフランクフルト自動車ショーで、電動車ブランド「EQシリーズ」の製品としてEスクーターを発表しているのだ。今回の新型Eスクーターは、いわばそのEQ仕様のチューンドモデルといったところか。
「それにしてもハイパフォーマンスカー専門のメルセデスAMGが、なんでまた電動キックボードを?」と思う人が多いかもしれない。
しかしEスクーターの出来栄えは、まさにそのハイパフォーマンスカー級。マットブラックに塗られたシックな車体を一目見れば、そんじょそこらの電動キックボードとは一線を画す品質と精度が感じられるはずだ。
スペックだが、内蔵されるモーターは最大出力500W。時速20kmまでの素早い加速が可能で、2.1~3.5時間充電すれば最大40km(エコモード)の移動が可能だという。
開発についてはメルセデスAMG単独ではなく、スイスの小型モビリティ開発企業である「マイクロ・モビリティ・システムズ」が技術協力したようだ。
■メルセデスAMGが買えない人でも手が届く!
車体の重さは14.7kgと比較的軽い。フレームの素材については非公表だが、形状から推測するに炭素繊維ではなく、アルミ系複合材と予想する。もちろん折り畳み、クルマのトランクなどに格納することが可能だ。
ブレーキはフロントに1系統、リアに2系統を備え、前後タイヤの直径は大ぶりな20cmだ。足回りは調整が可能というから、走るステージを選ばない点はありがたい。ブレーキには回生機能もあり、スロットルを戻すことでバッテリーへ充電が可能になる。
インテリジェント化という点でも抜かりはない。E-スクーターはスマホとの連携を前提に開発されており、専用アプリをインストールしたスマホをハンドルバーに固定して走行する。
走行中は速度や距離、ライトのオン/オフはもちろん、充電状態やナビゲーションも提供するというから、アクティブに走り回れそうだ。
と、ここまで機能について述べてきたが、多くの人にとって「スリー・ポインテッド・スター」のロゴ入りという点が最大の魅力かもしれない。しかも各所にはAMGというロゴまで配されているから、どこへ出かけてもステータスをアピールすることができる。
さてこのEスクーター、日本導入が気になるが、今のところ導入時期などは発表されていない。ちなみに価格は本国ドイツで1399.9ユーロ(約22万円)。メルセデスAMGの高級なスポーツカーたちに比べたら、はるかにお安いのは間違いない。
日本の保安基準に適合させ、「特定小型原付」として使えるかどうかは未定だが、カッコイイ電動ガジェットとして、手に入れるのも悪くないかもしれない。
【画像ギャラリー】とうとうおれにも買えそうなベンツが登場!? メルセデスAMGが販売する電動キックボード「Eスクーター」(14枚)画像ギャラリー
コメント
コメントの使い方一方であれだけキックボードの危険性を訴えていて私も賛同していたのに、ベンツなら危険とか割高とか置いといてで推奨する。
すごく残念なダブスタです。キックボード問題を発信し続けてくれてるベストカーさんを応援していたのに・・。