クルマを運転していると、思わぬ動きで急に車線に入ってくるクルマがいたり、タイミングが明らかに他車と異なるクルマがいることに気づくことがある。煽り運転の助長や事故を防ぐためにも、「このドライバー、大丈夫!?」と思われない車線変更のやり方とは?
文/今坂純也(DIRT SKIP)、写真/写真AC、イラストAC
車線変更はけっこう難しい!
道路交通法施行令第21条第1項で「運転者は、同一方向に進行しながら進路を変える場合には、その3秒前に合図を行う」とされており、車線変更はこれにあたる。
この“3秒前”のみが頭にあるのか、ウインカーを出すなり自分が入りたい車線の後続車の進路をふさぐ、もしくは後続車を減速させつつ車線変更をするクルマを見かける。それとは逆に、数秒前からウインカーを出してはいるが一向に車線変更しないクルマも……。
そうなのだ。特に交通量の多い道路での車線変更はけっこう難しいのだ。
約40年前、地方都市の合宿免許で講習を受け、免許取りたてだった筆者も、交通量の多い東京都内の国道246号や環状7、8号線では常にドキドキしていた。交通量の少ない地方都市の路上講習では、ウインカーを出すタイミングや走行スピードなどをあまり気にすることなく車線変更ができたので、教官は特にコツなどを教えてくれなかった記憶がある。
3秒前に出さないといけないウインカーも大事だが、その他にも難しいところが多い車線変更。そこで今回は車線変更が苦手な人にもわかるように、正しい車線変更の行い方を説明しよう。
車線変更を行う前に把握しておかないといけないことは?
車線変更は自車の都合で行うものだが、入りたい車線を走る後続車との適切なタイミングを見極めないといけないところが最大の難関。
この車線変更にはコツがいくつかあるのでまずはそれを押さえておきたい。
車線変更を行う前に、必ず把握しておかないといけないことは次の3つ。
1.入りたい車線に後続車がいるのかいないのか?
2.いる場合は後続車との距離
3.その後続車の速度
このうち、入りたい車線にいる後続車の存在は、ミラーでの確認や運転席からチラリと後方を見ればすぐわかる。しかし、後続車との距離や速度はどう判断すればいいのか?
クルマを運転している以上、後続車との距離をメジャー等で測るわけにはいかないため、サイドミラーやルームミラーへの“後続車の映り方”で判断するしかない。
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