国産メーカーからカッコいいニューモデルが登場するも海外専売されてることがある。国産なのに日本で売らないのはなんでよ!!! 出したら売れそうなクルマもたくさんあるのに、なぜ日本で販売されないのか!?
※本稿は2023年8月のものです
文/ベストカー編集部、写真/ベストカー編集部 ほか
初出:『ベストカー』2023年9月10日号
■魅力的なのになぜ日本で売らない!?
日本の自動車メーカーのクルマにもかかわらず、海外市場専売で日本国内では販売されていない車種がたくさんある。
多くは海外工場で生産されているけれど、マツダCX-90など日本国内の工場で生産される海外専売車種もある。日本で作っているのなら日本でも売ってよ~!! と思ってしまうけど……。
メーカー側にストレートな質問をすれば、「市場の動向を見て、必要な地域に必要な車種を投入しています」という回答になる。そりゃあそうだ。
海外専売モデルでも特に北米専売モデルは車体サイズが大きく、どうしても日本国内で使うには大きすぎる、というケースが多い。
トヨタタンドラや日産フロンティアのような全長5m超、全幅2m級の大型ピックアップはさすがに日本では大きすぎる。
一方、モノコックの乗用車系だともうちょい現実味を帯びてくる。マツダCX-50などは日本でも需要がありそうな4720×1920×1605mmの車体サイズ。
とはいえCX-5やCX-60との売り分けが難しく、また、北米でのニーズを重視した装備などに特化したため、日本でのニーズは大きくない、と判断した。
同じマツダでCX-90も北米を中心とした国内非販売車種だが、CX-8よりもさらに大型で3列目シートの居住性にも優れるラージSUVは、日本でも需要がありそうだ。
■特に注目したいアジア圏のコンパクトカー
海外専売車で最近特に注目なのがインドやタイなどのアジア圏。比較的コンパクトで排気量も1~1.5Lクラスとお手頃で、日本での使い勝手も悪くなさそう。
日産マグナイトや三菱エクスパンダ―クロス、パジェロスポーツやホンダBR-Vなどは手ごろなコンパクトSUVで、日本でも人気が出そうだ。
だが、日本導入となるとハードルはたくさんある。多くは現地工場での生産で、日本向けとするには生産上のクオリティを大幅に高めなくてはならない。
これは現地工場のレベルが低いと言っているのではなく、販価を引き下げるためだったり、現地での品質ニーズが日本ほど高くないため、日本向けとは大きく品質要件が異なる。
日本向けに製造クォリティを引き上げ、日本国内に向けた法規対応、衝突対応試験、排ガス試験などを経て型式認証を受けるには多大なコストが発生してしまう。
国内の乗用車年間販売は367万5698台(2021年、軽含む)で、減少傾向。今後も大幅な販売拡大が見込めない国内市場だけに、投入車種の選定には慎重にならざるを得ないというのがメーカー側の本音だろう。
【画像ギャラリー】アナタが日本で販売して欲しいクルマはどれ!? 国内メーカー各社の海外専売車(28枚)画像ギャラリー
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