■2001年登場の2代目ステージアはエンジンをV6系にスイッチ
2代目ステージアも同年に登場した11代目V35スカイラインのステーションワゴンという成り立ちで、その点は初代モデルと同様だ。
しかし、11代目スカイラインや2代目ステージアが採用したV6エンジンをフロントミドに搭載した新世代のFMプラットフォームは、V6エンジンの搭載による重量配分の適正化、Cd値の低減やフロントゼロリフトといった空力性能の追求、大径タイヤの採用による前後方向でのタイヤの設置面積の拡大といった新技術を投入。
さらにFMプラットフォームは「いいクルマをリーズナブルに短期間で開発できる」という意味での汎用性の高さも大きな特徴で、FMプラットフォームからは2002年に5代目モデルとして復活したZ33フェアレディZや北米向けSUVのインフィニティFXなどが誕生した。
2代目ステージアでV6となったエンジンは初期モデルでは直噴となる2.5Lと3LのV6NA、新開発となる2.5LV6ターボを搭載。
また、2代目ステージアは標準系に加え最低地上高を180mmに上げ、樹脂製のオーバーフェンダー、前後バンパー下部やサイドシルのプロテクターを加え、今でいうクロスオーバーワゴンとしたAR-Xを設定したことでも注目された。
2代目ステージアは2004年8月、3LNAと2.5Lターボを3.5LV6に統合するなどのマイナーチェンジを行い、オーテックジャパンが手がけたモデルで一時期は3.5LV6+MTというステージアとしてはマニアックなパワートレーンを搭載するなどしたアクシス系も設定。
しかし、残念ながら2代目ステージアは2007年に生産を終了した。なお、6年近いモデルサイクルだった2代目ステージアの販売際数は約5万8000台だった。
■V36スカイラインベース“幻”の3代目ステージアが見たかった……
ステージアが2代目モデルで姿を消したのは2000年代に入ってステーションワゴン、特にラージクラスに対する需要の減少によるものと言わざるを得ない。それは同時期にトヨタもステージアと車格の近いクラウンエステートとマークIIブリットというラージステーションワゴンを絶版としたこともあり、やむを得なかったのだろう。
もちろん、ステージアのベースとなったスカイラインが2006年にV36型12代目モデルに移行したのを見ると、V36型ベースの3代目ステージアを見てみたかったのも事実ではある。
それでも直接的なステージアの後継車ではないにせよ、2009年にスカイラインの中に車名どおりのクロスオーバーとなるスカイラインクロスオーバーが加わったことは、ステージアやステージアユーザーにとっては救いだったのはないだろうか。
【画像】2代続いたステーションワゴンの日産「ステージア」はなぜなくなってしまったのか?(14枚)画像ギャラリー
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