クルマを購入するための選択肢のひとつとして、いまや当たり前となっている中古車だが、なかにはビックリするほど格安のモノも。その安さの理由や、ハズレを引いてしまわないようにするための注意点とは……?
文/井澤利昭、写真/写真AC、日本自動車鑑定協会
同じように見えるクルマでも大きく値段が違う!? 格安中古車が安いワケ
新車と比較して価格が安いのはもちろん、通常はオプション設定になっている装備類などが搭載済みなクルマに出合えることもあるなど、一期一会ともいえるさまざまなメリットがあるのが中古車の魅力。
中古車の価格は、年式や走行距離、取り付けられている装備などによってある程度上下はするものの、同じ車種であればおおむね似たような価格帯に収まる“相場”が存在する。
ところが中古車情報サイトなどを眺めていると、相場を大きく下回る価格のモノが掲載されていることがあり、なかにはいわゆる高級輸入車として知られるメーカーの車種を見かけることも。
思わず飛びつきそうになるこれら“格安”中古車はなぜこんなにも安いのだろうか?
中古車の価格設定にはさまざまな要素が関係してくるが、格安中古車にはやはり安いなりのネガティブな要素がいくつかあると考えるのが妥当だ。
その理由としてまず挙げられるのが、その車種自体に人気がない場合。加えて同じ不人気車種のなかでも、原色系などあまりに奇抜で不評だったボディカラーのものなどは、さらに相場から大きく価格が下がることがある。
また、製造や登録から10年以上たっている年式が古いクルマや、走行距離が10万kmを超えるなど極端に長く走っているものはメーカーの保証期限を過ぎてしまっている可能性が高く、輸入車ともなれば故障した際のパーツの調達すら難しい場合も。
古いクルマは購入後にトラブルが発生する確率も高いため、希少価値がある旧車などを除けば、かなりの低価格で売られているケースが多い。
さらに車検の有無も中古車価格には大きく影響する。中古車には「車検付き」のものと「車検なし」のものが存在するが、車検がないものは車両本体の価格がたとえ格安であっても、そのための費用が購入時に別途上乗せされる可能性が高い。
また車検が残っている格安中古車であっても、車検切れの期限が迫っている場合は、購入後すぐにそのため費用が発生するため、結果として費用がかさんでしまうことがある。
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