中華EVの乗ってわかったbZ4Xの攻めの足りなさとは? ホンダeは楽しいクルマも航続距離がネックに??

中華EVの乗ってわかったbZ4Xの攻めの足りなさとは? ホンダeは楽しいクルマも航続距離がネックに??

 少しずつ出揃ってきた感のある日本メーカーのEVだが、若い芽は早く摘むとばかりに、韓国のヒョンデ アイオニック5と中国のBYD ATTO3が日本上陸。そこで中韓EVに試乗経験のある編集部員が国産EVに試乗し、その実力を評価する!!

※本稿は2023年10月のものです
文/ベストカー編集部、写真/ベストカー編集部 ほか
初出:『ベストカー』2023年11月26日号

■中韓EVの2モデルと比べると?

中韓EVと比較して、日本のEVはどうなのか? トヨタ bZ4Xとホンダ eに改めて試乗する!
中韓EVと比較して、日本のEVはどうなのか? トヨタ bZ4Xとホンダ eに改めて試乗する!

 2022年はトヨタ bZ4Xをはじめ、「日本のEV普及元年」と呼ばれるほど国産EVが続々と登場したが、2023年に入ると韓国のヒョンデ アイオニック5と中国のBYD ATTO3が日本に上陸。このアジア勢EVの評判が意外といい。

 「日本のEVは負けているのでは?」という空気も流れているほどだが、実際のところどうなのか?

 そこで、今回はベストカー編集部のみんなで一台のクルマをチェックする名物企画『よってたかって評価する』で、アイオニック5とATTO3を最近体験した編集部員が、国産EVのトヨタ bZ4Xとホンダ eを改めて試乗。自動車評論家の片岡英明氏とともに、国産EVの実力を今一度チェックしていきたい!!

■bZ4Xはアイオニック5&ATTO3と比べてどお?

EV専用プラットフォーム採用の第一弾となるトヨタ bZ4X
EV専用プラットフォーム採用の第一弾となるトヨタ bZ4X

●編集長飯島はこう見た!

 加速力はアイオニック5ほどではないものの充分以上。ATTO3と同レベルではないだろうか。何気に加速時のモーター音が気持ちよく、けっこう気分が盛り上がる。ハンドリングも素直で、このへんはATTO3よりはるかに洗練されている。

 ただ惜しいことにアイオニック5やATTO3は持っている、EVらしい特別感が希薄。特に内装に驚きや楽しさが少ないのがもったいない。

 総合的な完成度は高いだけに、今後はユーザーが積極的に選びたくなるような、楽しませる演出を盛り込む方向に努力してみてはどうだろう。

・パワー感:★★★☆☆
・ハンドリング:★★★★☆
・お買い得度:★★★☆☆
・アジアEV比の魅力度:★★★☆☆

●梅木はこう見た!

 うん、この言葉が適切なのかという気もするんだけど、bZ4Xに乗った第一印象は「想定の範囲内」。これがホンダeだと「おおっ、こうきたか!?」という新鮮な驚きがあったし、SAKURAも「ほほぉ~!」という面白さを感じた。アイオニック5はあまりにも攻めた作りに「これ楽しっ!」って声出たもん。

 で、bZ4X。よく言えばトヨタらしいというか、無難に仕上げてきたな、というのか。せっかくeアクスルを新開発したんだから、RRにするとかさ、冒険してほしかったよね。

・パワー感:★★★☆☆
・ハンドリング:★★★☆☆
・お買い得度:★★☆☆☆
・アジアEV比の魅力度:★★☆☆☆

●林はこう見た!

 bZ4Xに乗って感じるのは、万人が乗っても及第点がもらえる出来といった感じ。それに対して、中韓EV勢は好みの分かれる尖り具合でも個性が命といった感じ。

 試乗すると遊び心が欲しいなとは思うものの、つくりも走りも堅実なので、長く付き合うにはbZ4Xはいいクルマです。特に高速道路でのレーンキープ性能と安定性が優秀で、この点はATTO3などに勝りますね。

 華を求めるか、堅実を求めるかによって魅力度は変わりますが、五分五分かなと。

・パワー感:★★★☆☆
・ハンドリング:★★★★☆
・お買い得度:★★★☆☆
・アジアEV比の魅力度:★★★☆☆

●赤澤はこう見た!

 包み隠さず言ってしまうと、なんというか……まあこういうクルマだよなぁと予想どおりであり、予想以上の楽しみもそれほどなかったかなぁというのが正直なところです。

 原動機がモーターになったことでエンジン音とか振動などで他車との違いやキャラ付けが難しいぶん、BEVだからこそできる機構、内装などに力を入れるべきではと感じます。

 アイオニック5やATTO3はその点遊び要素があるから楽しめるけど……。bZ4Xはまだまだ従来のクルマの延長線にいる、そう思いますね。

・パワー感:★★★☆☆
・ハンドリング:★★★☆☆
・お買い得度:★☆☆☆☆
・アジアEV比の魅力度:★☆☆☆☆

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