■ホンダeはアイオニック5&ATTO3と比べてどお?
●飯干はこう見た!
久しぶりにホンダeに乗って「こりゃいいわ」と思った。小さくて扱いやすいし、静かで滑らかな走りが気持ちいい。「EVに乗り慣れるとエンジン車には戻れない」と某社の開発者が言っていたが、それもわかる。
ただし、それには「コスパが高ければ」という条件がつく。ホンダeの価格495万円。それなら普通の小型車でいいや、となる。おそらくホンダとしては「小さな高級車」を作ったつもりなのだろうが、消費者に届いていない。
ポテンシャルはあるのだ。日本のEVは2026年以降、大化けすると期待している。
・パワー感:★★★☆☆
・ハンドリング:★★★★☆
・お買い得度:★★☆☆☆
・アジアEV比の魅力度:★★★★☆
●市原はこう見た!
スピードを出さなくても街乗り速度、いや住宅街を超低速で走っているだけでも楽しい。小回りがきいて運転しやすい。高速も快適。こんなクルマ、世界にもないと思う。最高のシティコミューターで、趣味性もあって魅力的。ただほぼ500万円の車両価格で購入選択肢とはならない。
中韓のEVとの比較では、ハンドリングは超絶ナンバーワン。動力性能比較ではATTO3と互角だが、アイオニック5は別格。航続距離はいわずもがな。比べると両モデルの買い得感が際立つ。無念。
・パワー感:★★★☆☆
・ハンドリング:★★★★★
・お買い得度:★☆☆☆☆
・アジアEV比の魅力度:★★☆☆☆
●古川はこう見た!
外観は愛着の湧くかわいらしいデザインだし、内装もディスプレイが両端までワイドに広がるインパネデザインがかっこいい。スポーツモードを選ぶと鋭い加速を見せ、キビキビとした軽快な走りも実に楽しい。ホンダeは、クルマとしての個性でもアジア勢の2車より勝っていると思う。
ただ、実質200kmちょっとの航続距離はやはり短いかなぁと……。後席や荷室も狭いので、実用性は今一歩。価格も高い。でも、夫婦2人くらいで使う街乗り用としては魅力的な一台ですね。
・パワー感:★★★★☆
・ハンドリング:★★★★☆
・お買い得度:★☆☆☆☆
・アジアEV比の魅力度:★★★☆☆
●編集企画部・馬場はこう見た!
発売から3年経過のホンダe、デザインの新鮮味が薄れていないのがまずイイね! シティコミューターという位置づけどおり、手軽に乗れ、乗り味にも軽さを感じる。それでいて加速力は充分。が、N-BOXより格段に狭い後席スペースはやっぱ×ですね。
そして、サイズ感と室内やシートの質感、航続可能距離。さらには瞬発力。……いずれもアイオニック5とATTO3に比べて、ホンダeは残念ながら見劣りする。価格も一番高いし。クルマの佇まいは個人的に一番好きなだけに残念。
・パワー感:★★★☆☆
・ハンドリング:★★★★☆
・お買い得度:★★☆☆☆
・アジアEV比の魅力度:★★☆☆☆
■日本のEVってどうなのか?
地球環境を守るため、グローバルでカーボンニュートラルに動き出し、一気にEVシフトが加速した。電動化戦略の主役となっているのは、走行中にCO2(二酸化炭素)を排出しないバッテリー搭載のEVだ。
日本は先陣を切ってEVを量産化している。が、欧米の列強も黙っていない。EVシフトを鮮明に打ち出し、積極的に魅力的なEVを日本に送り出してきた。
そして今、新たな脅威が加わっている。アジア勢が意欲的にEVを販売し出したのだ。韓国のヒョンデがアイオニック5を発売し、中国のBYDもATTO3を送り込んできている。両メーカーは間もなく、第2弾となる新型EVを日本市場に放つ予定だ。
迎え撃つ日本メーカーは、思うようにEVシフトが進んでいないように見える。トヨタが満を持してbZ4Xを投入し、ホンダもeを発売した。が、街で見かけることはほとんどない。日産はアリアの販売が軌道に乗れず、歯がゆい思いをしている。元気なのは軽EVのサクラと兄弟車のeKクロスEVだけだ。
専用プラットフォームを採用したbZ4Xは大容量バッテリーを搭載し、2WDと4WDを用意している。
春にバッテリー残量や航続可能距離の表示をわかりやすくし、急速充電の回数も見直すなど、アップデートを実施した。走りは世界のライバルに負けていない。運転しやすく、大きな弱点がないなど、バランスよく仕上げられている。
ホンダeは、デザインだけで買いたくなるEVだ。バッテリー容量を割り切り、リア駆動ならではの操る楽しさを前面に押し出した。航続距離は200kmほどと短いが、街乗り中心の使い方や短距離のドライブなら満足度は高い。
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