■スマートかつこだわりに富んだラインナップを送り出すフランス勢
フランスは隠れたEV王国だ。ルノーだけでなくステランティスグループも、数多くのEVをラインナップする。CMPをベースにしたEV用のe-CMPプラットフォームを採用し、駆動方式はFWDだ。
第1弾のプジョーe-208は軽快な走りが好印象。改良を加えた最新モデルは航続距離がわずかに延び、安心感を増している。
ラテン系コンパクトカーらしい軽快な走りを披露し、足もしなやかに動く。トグルタイプに変更されたセレクターレバーも使い勝手がいい。
インテリアはシンプルだが、シートは座り心地がよくロングドライブを得意とする。日本製EVと変わらないリーズナブルな販売価格も魅力だ。
もう少し広いキャビンとくつろぎ感を期待するなら、プジョーにはSUVテイストのe-2008が用意されている。ひと回り大きいが、メカニズムは同じだから走りは気持ちいい。しかも立体駐車場を使える全高に抑えている。これもうれしい配慮だ。
ステランティスグループのシトロエンC4がモデルチェンジしたのを機に、新たに設定されたのがE-C4エレクトリックである。e-2008と同じe-CMPプラットフォームを採用するが、ホイールベースを2665mmまで延ばし、全幅も1800mmまで広げた。
しかも背が低いし、クーペのように伸びやかなフォルムだから遠くからでも目を引く。エレガントなインテリアもシトロエンらしい。
動力性能はそれなりだが、最大の売りはプログレッシブ・ハイドロリック・クッションと呼ばれるシトロエン自慢のサスペンションを採用していること。路面の凹凸を上手にいなし、快適だ。こだわりの強いEVに乗りたい、という人には得難い選択になる。
■続々と日本上陸する海外EV
日本でもEV旋風を巻き起こしたテスラのエントリーモデルがモデル3だ。日本でも持て余さない大きさで、15インチの大型ディスプレイをセットして操作させるなど、インテリアは驚きの連続である。
慣れるまで戸惑うが、痛快な走りを見せ、航続距離も文句なしだ。ソフトウェアも随時アップデートできる。
フィアット500eはデザインだけで買える数少ないEVだ。独自の世界観を持ち、2ドアで小さいが、強い存在感を放っている。後席やトランクは狭いが、爽快なオープンモデルも用意した。
日本のCHAdeMO規格の急速充電器への対応が遅れていたが、この問題も解決したようだ。ホンダeと同じように街乗りベストのEVと言える。いずれのEVも個性が強く、日本のEVにとっては強敵だ。
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