■免許を取って最初のクルマはスポーツカーがいい!
スープラを運転していて思ったのは、免許取り立ての若者にこそ、こういうクルマに乗ってほしいということだ。
私たちは仕事柄いろんなクルマに乗れる。これが意外と危険で、どんなクルマに乗っても別のクルマと比べてしまいがちになるということだ。つまり「素直に感動できない」という職業病に陥りやすいということなのだ。
おそらく、免許を取って初めてスープラを運転したら、すべてに感動できるだろう。圧倒的なパワーがあるのに乗りやすいことや、ブレーキの気持ちよさなどに素直に感動できるだろう。
もしも初めて乗るクルマがスープラだったら、その人のクルマの基準はスープラになる。そのレベルの高さは想像するだけで身震いしてしまいそうだ。
最近の軽自動車はとてもよくできているのはわかるし、いろんなクルマに乗ったあとで「もう軽自動車で充分だ」という結論に達するのも理解できる。しかし、初めてのクルマが軽自動車で、以降もそれしかクルマの世界を知らないというのはあまりにももったいない。
若者たちはぜひ最初のクルマにスポーツカーを選び、クルマの真髄を体に叩き込んでほしいと願う。その素材としてスープラは最高だが、若者がおいそれと手を出せる価格でないのが残念だ。でも、世の中には安い中古のスポーツカーはいくらでもある。ぜひ検討してほしい。
さて、スープラに乗ってもうひとつ思ったことがある。このクルマは毎年進化させていくだろうが、時には「爆弾」も用意してほしいということだ。エゴイストやニスモ、イタルデザインなど、GT-Rが時々出す爆弾的なモデルをスープラでも出してほしい。
実は私にはアイデアがあって「章男スペシャル」がお薦めである。ボンネットの真ん中やハンドルの中央に豊田章男社長の顔イラストを貼り、ボディの横にはでっかくT・AKIOのステッカー。そして、ランエボのように毎年、章男I、章男II、章男IIIと進化させていくのだ。いわば、エンツォ・フェラーリのトヨタ版。社長が「やる」と言ったら止められる人はいないはずだ。ぜひお願いしたい。
(写真、内容はすべてベストカー本誌掲載時のものです)
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