次期スカイラインとみて間違いない!!
さて、本題の「これが次期スカイラインなのか!??」という点についてだが、今回発表されたVision Qeは、4ドアのファストバックセダンだ。全長があるのでフーガのようなEセグメントラグジュアリーカーのように見え、次世代ラグジュアリーセダンに相応しいデザイン性と存在感を備えていると思う。
次世代のスカイラインとよぶにはやや大きく、また、BEVがスカイラインのイメージと合致するかという議論はもちろんあるだろうが、高級GTカーとしてスカイラインが築き上げたイメージにはリンクすると感じる。筆者が感じる「イメージ」はともかくとしても、Vision Qeがインフィニティの4ドアセダン「Q50(日本名:日産スカイライン)」の次期型であるならば、それはすなわち「次期型スカイライン」だ。
2021年6月には、日産 星野朝子副社長が「日産自動車はスカイラインを諦めません」と発言していることを考えても、やはりこのVision Qeは、(コンセプトモデルなのでこのままの姿ではないだろうが)おおよそ次期型スカイラインの姿だとみて間違いないのだろう。
ただ、丸目が確認できないのが気がかり
ただ、これが次期スカイラインだとすると、心配な点が1点ある。現行スカイラインといえば、2013年11月のデビュー時は、車名こそ「スカイライン」だったものの、そのエンブレムは「NISSAN」ではなく「INIFINITI」だったことが思い出される。高級GTカーであるスカイラインは、既存の日産車とは一線を画した存在であることを示したい、というのがその理由だったが、テールランプも、歴代スカイラインの象徴である「丸目4灯」ではなく、2つのウイングが繋がったような半円形のデザインで、ファンからの批判が多かった。
その結果、V37は2019年のビッグマイナーチェンジにおいて、インフィニティのエンブレムを外し、日産のエンブレムに。テールランプも丸目を強調した4灯タイプへと変更となった。このすったもんだについては批判されたりもしたが、多くのスカイラインファンは、「これこそスカイライン」と歓迎していた。日本のユーザーにとってスカイラインが構築してきたイメージを守ることは、インフィニティという新しいブランドを受け入れることよりも重要だったということなのだろう。
その点、このVision Qeには(エンブレムはさておき)「丸目」が確認できず、日産「スカイライン」としては丸目で登場するのかもしれないが、ファンがもつ「スカイライン」のイメージが、次期型でどれだけ盛り込まれているのかは気がかりだ。
◆ ◆ ◆
しかしながら、次期型らしき姿をみることができたのは、スカイラインファンとしては喜ばしいこと。今回の発表ではまた、Vision Qeの他にクロスオーバーの「QXe」も公開され、ブランドのフラッグシップSUV「QX80」の導入も取り上げられた。はたしてインフィニティは、先進技術の搭載と新しいデザイン言語をひっさげ、ブランドイメージの向上となるのか!?? スカイラインの今後とともに注目だ。
【画像ギャラリー】インフィニティの新しいデザインの方向性を示すVision Qeコンセプトを写真でもっと見る(15枚)画像ギャラリー
コメント
コメントの使い方近年、欧州や中華メーカーが逆に日本風を取り入れることで評価獲ったりが続いてましたから
こうして日本メーカーが正面から和風を取り入れてデザインしてくれないかなと待望していました。
ぜひこれをブラッシュアップして市販にまで繋げて欲しい