1円でも安く買いたいぜ!!　ボーナス商戦に決算期なら認定中古車!!　だったら新車はいつが狙い目!?

　クルマがお買い得になる時期と言えば、決算や正月が代表的だが、昨今はセール事情も大きく変わっている。お得に購入できる時期や今使える販売店との交渉術など、自動車販売の新時代に対応した購入バイブルをお届けしよう。

文／佐々木亘、写真／TOYOTA、AdobeStock

■新車の注文が利益にならない？　名ばかりセールに惑わされるな！　

　年末年始や決算時期（3月）、ボーナス商戦や中間決算（9月）など、クルマがお得に買える時期は、年に4・5回発生するサイクルにあった。しかし、このお得なサイクルに変化が見える。

　確かにコロナ前なら、こうした時期は大きな値引きが発生したり、景品が付いたりとお得感が大きかった。ただ、現在はそこまで安さが際立つ時期ではなくなっている。

　その理由は、新車物流が大きく滞っているため。注文から納車まで長い時間がかかるのは、皆さんも承知のとおりである。1年待ちが当たり前となった昨今だが、こうした状況に疲弊しているのが自動車ディーラーなのだ。

　ディーラーでは注文を受けた時ではなく、ユーザーのクルマにナンバープレートを取り付けた時点（登録時点）で販売利益が計上できる。

　つまり、ユーザーが納車を待っている間、ディーラーも利益のお預けをされているということ。

　これまで決算セールも正月セールも、もっと言えば夏や秋のフェアだって、当年の利益を増やすために、ディーラーが仕掛けてきた販促活動だ。

　しかし、今の新車は年単位で待ち時間が発生している。いくら売っても、当年度の儲けにはつながらない。

　したがって、ディーラーは今すぐの利益ではなく、数年単位での販売計画を立てるようになった。

　爆発的にお得なセールが減る一方で、1年中何かしらのセールを、途切れることなく行う店が増えている。毎日がスペシャルでお買い得にも見えるが、それはもうスペシャルでもなんでもなく、ただの日常だ。

　今は、人気の新車に限って言えば、ほとんどいつ買ってもお得度合いは変わらない。

　通年開催のような名ばかりセールに惑わされず、ユーザーが本当に必要なタイミングでクルマを購入する方が、メリットがあることを覚えておいて欲しい。

■お決まりのお得な時期を狙うなら認定中古車に絞れ！

　新車は前述の通り、いつ買ってもいいのだが、認定中古車は少々事情が違う。

　認定中古車は、注文から納車までは１カ月もあれば十分であり、すぐにディーラーの利益が確定できる。今や数少ない孝行息子だ。

　だからこそ、認定中古車に限って言えば、正月や決算時期は大売出しのタイミングである。

　この時期には通常の在庫に加えて、ディーラーの持つ試乗車や社用車が販売されることも多い。また、ご成約特典を設定するお店も多くあり、ユーザーが大きなメリットを享受できる時期なのだ。

　認定中古車はこれまで通り、決算や正月、ボーナス商戦に絞り込んで購入相談するのがイイ。フェアや売り出しの時期限定の、極上品に出逢える可能性も高いだろう。

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