■海外の一般道の制限速度はどうなっている?
当然ながら世界の一般道にも速度制限はある。その速度は日本と比べて高いのか低いのか?
まずはアメリカから見ていくと、これも州によって違いがあるが、市街地で56km/h、渋滞街や近くに学校がある場合は40km/h程度に制限されていることが多い。
特にスクールゾーンでの規制は厳しく、速度はもちろんのこと、スクールバスを徹底的に優先するなど、日本とは異なる文化で法律が作られている。
そして幹線道路は80km/hと速いのが特徴だ。やはりこれは広大な国土と幅広の道路事情によるものと考えられる。
ヨーロッパの一般道制限速度もアメリカに近く、市街地では50km/h、幹線道路は80km/hがポピュラー。やはり日本より幹線道路の速度は高い。
ヨーロッパ製のクルマに高速巡行性能に優れているものが多いのは、それが必要とされているから。どちらかというと使い勝手の良さを重視した日本車とは異なるキャラクターが魅力になっている。
最後はアジア・オセアニア諸国と中東の速度制限についても触れておこう。なお、以下の表記での「一般道」は、市街地ではなく速度の速い幹線道路を指している。
韓国:一般道・80km/h、高速道路・120 km/h、台湾:一般道・80km/h、高速道路・110 km/h、香港:一般道・70km/h、高速道路・110 km/h、中国:一般道・80km/h、高速道路・120 km/h、タイ:一般道・80~90km/h、高速道路・120 km/h、オーストラリア:一般道・100km/h、高速道路・140 km/h
サウジアラビア:一般道・120km/h、高速道路・140 km/h、クウェート:一般道・120km/h、高速道路・120 km/h、バーレーン:一般道・80km/h、高速道路・100 km/h、アラブ首長国連邦:一般道・120km/h、高速道路・160 km/h
すべてではないが、総じてアジア諸国の制限速度は日本より高めで、中東の各国はかなり制限速度が高いことがわかる。
特に中東の制限速度が高いのは、平坦なことと、道路幅が広いことがその理由だろう。
ここまで見てきたように、世界の道路制限速度は国によってかなり違っている。日本には日本の事情があって制限速度が低めになっているが、もし海外で運転する機会があったら、周囲のクルマにあわせて日本より高めの速度で走らせる必要がある。
そしてアメリカをはじめとするいくつかの国では道路標識の速度制限数値がマイル表記になっているので、これを間違えないように注意してほしい。
【画像ギャラリー】法定速度が国によって違うのはなぜ!? (14枚)画像ギャラリー
コメント
コメントの使い方各国の道路事情を興味深く読ませて
もらいました。
ただ、日本ではメーカーの事情で
スピード規制がかかる事など
ジャーナリズムな自動車記事を
あまり見たことがないので
そういった事も取り上げて
もらえたらと思います。