かつて軽自動車をベースにした登録車がかなり存在した。初代スイフトは軽のKeiベースだったりなどなど。一時期どのメーカーからも出ていたのだが、あれは一体なんだったんだ!?!?
文:小鮒康一/写真:ベストカーWeb編集部
◼︎古くは1960年代から存在していた!? 軽自動車ベースの普通車!!
90年代末に増殖した軽自動車ベースの普通車であるが、1968年6月にはホンダからN360に600ccのエンジン(当時の軽自動車は360㏄まで)を搭載したN600Eが登場している。
ただこれは輸出用に作られたものを国内向けに転用したものとなっていた。
90年代に登場した軽自動車ベースの普通車として先陣を切ったのは、1995年に登場したパジェロジュニアだろう。
軽自動車のパジェロミニをベースに、オーバーフェンダーと大型バンパー、1.1Lエンジンで普通車サイズとしたモデルで、よりパジェロらしさをプラスしたモデルとなっていた。
しかし車体はパジェロミニのままだったため4人乗りで、排気量区分としても不利な1.1Lエンジンを搭載するなど、コストパフォーマンスを考えるとそこまで高いとは言えず、専用ボディを与えられた実質的な後継車種であるパジェロイオにバトルタッチをし、姿を消すこととなった。
■ソリオのご先祖!?!? 現代につながる手の込んだワゴンR!!
一方、1997年2月にスズキがリリースしたワゴンRワイドは、初代ワゴンRをベースとした普通車であった。
こちらはオーバーフェンダーやバンパーでボディサイズを拡大するようなものではなく、実プラットフォームなどを作り直しており、しっかり5人乗りとなっていた。
また搭載されるエンジンも新開発のオールアルミ製4気筒の1Lエンジンとなっており、ターボモデルはリッター100PSを実現した隠れたハイスペックモデルとなっていたのだった。
■プチバンの火付け役!? 現代のブームの立役者だった!!
このようにメーカーによって軽自動車ベースの普通車への力の入れようはさまざまなだったが、軽自動車からステップアップするユーザーが受け入れやすいように作られていたものが多かった。
ほか、エブリイプラスやタウンボックスワイド、そしてワンボックス軽ベースの普通車の先駆車であるドミンゴのように、4人乗りまでに限られる軽自動車に対し、多人数乗車を可能となるのも普通車化のメリットと言えるだろう。
しかし多くの車種はボディ自体は軽自動車のままで室内のサイズが限られており、安全性の問題などもあり、徐々に軽自動車ベースの普通車は姿を消すこととなったようだ。
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