パジェロが2027年にも復活するという情報をキャッチしたが、それはアウトランダーPHEVベースというモノ。再び発売されるのは素直に嬉しいが、パジェロファンからすれば「うーん」と思ってしまうのも事実。そこで新型パジェロのあるべき姿を考えてみた。
文:小鮒康一/写真:ベストカーWeb編集部
■モノコックボディか……嬉しいけどそれじゃない感
先日、パジェロが復活するという情報が駆け巡ったが、その内容は現行型アウトランダーPHEVのプラットホームを採用。しかも和製レンジローバーを目指すというものだった。
確かに最近のトレンドを考えればそういったルートへ舵を切るのも分からなくはない。
だが、新型を待ち望んでいるパジェロファンにとっては「そうじゃないだろ~」という想いもあるのではないだろうか。
そこで今回は完全な独断と偏見で復活パジェロに求めないことを書き綴ってみたい。
■無骨さこそパジェロよ!! 高級化路線は厳しい戦いか!?!?
そもそもパジェロの元祖である初代モデルは無骨なクロスカントリーモデルで圧倒的な走破性を持つことが最大の特徴だった。
その後、代を重ねる毎に装備が充実し、高級な仕様も追加されてきたのは紛れもない事実。
だが、今のところ最終型になる4代目にあっても5速MTを設定したり、モデル途中でクリーンディーゼルモデルを追加したりと、そこかしこに“ガチ感”を残していた。
結局はそんな愚直すぎるところが時代の流れに乗り切れず、終売に向かってしまったと言われればその通りかもしれない。
現在のように高級路線のクロスオーバーSUVが乱立している中で、同じようなキャラクターで投入すれば玉砕してしまう可能性は非常に高いのではないだろうか。
■ラダーフレーム切望!! らしさを見失っちゃダメよ
そもそもすでにアウトランダーPHEVが電動パワートレインを備えた次世代プレミアムクロスオーバーSUVとして確固たる地位を築きつつある。
にもかかわらず、同じプラットホームを用いてパジェロが登場したところで、新規のユーザーはそこまで惹かれないだろうし、往年のファンも名前だけの復活と冷ややかな目で見る層が多くなるだろう。
そう考えると、未だに受注再開の話も聞かないほど待ちが続いているランドクルーザー300のように、ラダーフレームを採用した本格派として復活した方が、大ヒット車種とはならずとも細く長く売れるモデルになるのではないだろうか。
もちろんCAFEの絡みもあるから電動化は避けられないとしても、アウトランダーPHEVとの差別化が図れるというだけでも、同じ三菱ブランドの車両同士で顧客を奪い合ってしまうことも減るハズだ。
そして何よりレンジローバーとパジェロでは、申し訳ないが完全に住む世界が違い過ぎる。
なぜならレンジローバー(スポーツを除く)は最も安価なモデルでも1800万円オーバーのまごうことなき超高級車である。
パジェロが復活したからといってその価格帯で売られることはないだろうし、現実的な価格で収まるのであれば、レンジローバーに匹敵する仕立てとすることは不可能だ。
それであれば、和製レンジローバーなどという夢物語ではなく、パジェロらしさ、三菱らしさを持ったモデルとして復活することこそが現在パジェロに求められている要素ではないだろうか。
【画像ギャラリー】背面タイヤが胸アツ!! パジェロらしい2トーンもイイね!! 新型パジェロの全貌がコレだ(5枚)画像ギャラリー
コメント
コメントの使い方