決算期には比較的良い条件を引き出しやすいというのはクルマ好きならば知るところ。クルマが欲しいと思っている人には絶好の買い時だ。そこで、人気のSUVの中から高コスパなオススメグレードを探り、あなたのクルマ選びをお手伝い!!
※本稿は2024年2月のものです
文/渡辺陽一郎、写真/ベストカー編集部、トヨタ、日産、ホンダ、三菱自動車、マツダ、SUBARU
初出:『ベストカー』2024年3月10日号
■クラウンシリーズのコスパ最強グレードは!?
●クラウンスポーツ(590万~765万円)
グレード構成は、2.5Lハイブリッドと、プラグインハイブリッドの2種類だ。価格はプラグインハイブリッドが175万円高い。
フロントモーターの性能が高まり、ショックアブソーバーの減衰力を変化させるAVS、後席シートヒーターなど25万円相当の装備も加わる。そうなるとプラグインハイブリッドの正味価格は、パワーアップを含めて約150万円だ。
一方、ハリアーもプラグインハイブリッドの動力性能が上まわるが、装備差を差し引いて、ハイブリッドZレザーパッケージ4WDとプラグインの正味価格を割り出すと約90万円に収まる。
つまりクラウンスポーツのプラグインハイブリッドは正味価格が150万円だから、ハリアーに比べて割高だ。国の補助金交付額は55万円で等しい。したがってクラウンスポーツはノーマルタイプのハイブリッドZを選んだほうが得だ。
・イチオシグレード:ハイブリッドZ(4WD)590万円
・コスパ指数:50点
●トヨタ クラウンクロスオーバー(435万~640万円)
パワーユニットは、2.5Lハイブリッドと、2.4Lターボハイブリッドの2種類だ。ターボのRSは本革シートなどを装着して価格は605万円とされ、これに相当する2.5Lハイブリッドは、Gレザーパッケージで540万円だ。
価格はターボのRSが65万円高いが、ショックアブソーバーの減衰力を変化させる機能を標準装着した。
この価格換算額を差し引いた57万円がターボハイブリッドの正味価格差だ。ハイブリッド同士で比べて、価格差が57万円ではターボが割高になる。そこでパワーユニットは2.5Lハイブリッドを選ぶ。グレードは並走車両を知らせるブラインドスポットモニターなどの上級装備を採用するGアドバンストが買い得だ。
・イチオシグレード:Gアドバンスト(4WD)510万円
・コスパ指数:60点
■ハリアーはFFが狙い!?
●トヨタ ヤリスクロス(190万7000~315万6000円)
パワーユニットは1.5Lのノーマルエンジンとハイブリッドを用意する。2WDのWLTCモード燃費は、ノーマルエンジンを搭載する中級グレードのGが19.4km/Lで、ハイブリッドGは30.2km/Lだ。
価格はハイブリッドGが37万4000円高いが、購入時の税額は約9万円安い。実質価格差は約28万円だ。レギュラーガソリン価格が160円/Lなら、実質価格差の約28万円を取り戻せるのは10万kmを走った頃。
距離が少々長いが、ハイブリッドはノーマルエンジンに比べて動力性能が高く、3気筒エンジンの粗いノイズも抑えられる。バックガイドモニターやアルミホイールなどの装備を充実させて価格を割安に抑えたハイブリッドGが買い得だ。
・イチオシグレード:ハイブリッドG(FF)252万4000円
・コスパ指数:75点
●トヨタ ハリアー(312万8000~620万円)
ハリアーは2Lのノーマルエンジン、2.5Lのハイブリッドとプラグインハイブリッドを用意する。ノーマルエンジンは実用的には充分だが、上級SUVのハリアーとしては物足りない。プラグインハイブリッドは4WDのみの最上級グレードで価格も高い。そうなると2WDのハイブリッドGが買い得だ。
・イチオシグレード:ハイブリッドG(FF)411万9000円
・コスパ指数:70点
●トヨタ RAV4(293万8000~563万3000円)
前輪駆動をベースにしたSUVだが、車種の性格は、ランドクルーザーのような悪路向けに近い。そこで推奨グレードは、2Lノーマルガソリンエンジンを搭載するアドベンチャーだ。
動力性能は充分とは言えないが、後輪左右の駆動力配分を積極的に変化させる機能が備わり、悪路を含めてコーナリング性能が最も高い。フロントグリルやバンパー、アルミホイールなども専用のデザインでカッコイイ。
・イチオシグレード:アドベンチャー(4WD)368万4000円
・コスパ指数:70点
コメント
コメントの使い方「コスパ」とおっしゃいますけど、
「パーフォーマンス」の評価がアバウト過ぎて
参考になりませんよ。
コスパという場合、性能をしっかり吟味したうえで価格が妥当かどうかという視点を期待したい。