FL5型シビックタイプRで話題をまいたモデューロの「実効空力テールゲートスポイラー」。日常領域でも空力の恩恵を味わえるという画期的アイテムだが、ここで朗報! そいつの「e:HEV/1.5Lターボ」版が発売されるぞ!
文と写真/ベストカーWeb編集部
■オートサロンで「市販してくれ!」と大人気!
2023年の東京オートサロンに出かけた人なら、ホンダが「スポーツアクセサリーコンセプト」と名付けたシビックを出展したことをご記憶かもしれない。
このシビック、泣く子も黙るタイプRではなく、ハイブリッドを搭載するe:HEVグレードだったのだが、注目はリア。テールゲート部分には、タイプRへの装着で話題を集めた純正アクセサリー「実効空力スポイラー」が装着されていたのだ。
実効空力とは、モデューロの提唱するワインディングや市街地など、日常領域でも効果を体感できるエアロダイナミクスを指すが、モデューロの開発元であるホンダアクセスによれば、実はこのスポイラーが大人気だったという。
もともと現行シビックは、50歳前後のユーザーをメインターゲットとして開発されたが、実際にはもっと若いユーザーも多く購入しており、そういったユーザーから、「このスポイラー発売してくれ!」という声が多数寄せられたのだそうだ。
こうしてノーマルシビック向け「実効空力スポイラー」の開発が始まったのだが、そこは出来栄えにこだわるモデューロ。拙速に発売を急がず、入念な開発を進めてきたようだ。
■タイプRとはまったく別モノの形状に
3月21~22日に開かれたプレス向けイベント「モデューロ30周年記念エキスポVol.1」では、そのノーマルシビック向けスポイラーの開発過程が公開された。
現場に置かれていたのは、試験的にタイプR用の「実効空力スポイラー」が装着されたe:HEVシビック。テールゲートスポイラーを擬装ステッカーで覆い、ただならぬ雰囲気を醸し出している。
開発スタッフの山崎順平さんによれば、実際に装着されるスポイラーは、シビックタイプRとは異なる翼断面形状を持ち、e:HEV/1.5Lターボに最適化された空力特性を持つという。タイプRとe:HEV/1.5Lターボでは当然運動性能が異なり、求められるダウンフォースの量も前後バランスも異なるからだ。
■2024年中には市販化!
開発車両を見てみると、取り付け位置がタイプRほど高くない。これはルーフ上を流れてくる空気を捕える上では不利にも思えるが、山崎さんはそれを考慮したうえでもっとも効果が得られる位置と形状を目指すという。
ウイング下面にモデューロ固有のシェブロン(鋸歯)形状が刻まれることは言うまでもない。
さらに取り付けステーについても、すでに発売されているe:HEV/1.5Lターボ用の純正アクセサリーテールゲートスポイラーとは別設計となり、リアバンパー後端付近までオーバーハングするディメンションとなりそうだ。
もうひとつ、タイプRと異なる点は素材だ。e:HEV/1.5Lターボ用にはカーボンではなくFRPが用いられるとのこと。より多くの人に実効空力を味わってもらうために、手頃な価格を実現したいという開発陣の意図がうかがえる。
具体的な価格は現時点では未定とのことだが、発売済みのe:HEV/1.5Lターボ用の純正アクセサリーテールゲートスポイラーが4万4000円(税込/一部塗色は3300円高)だから、目安になるかもしれない。
そして発売時期だが、2024年中を目指すという証言を得た。すにでシビックオーナーとなっている人も、これは後付けしたくなる逸品といえそうだ。
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