チョイ乗りが主な用途ではないかぎり、まだ待ったほうがいい
BEVの用途が近所への買い物や送り迎えなどのチョイ乗りであれば、BEVはいまが買い時だと思う(遠出もしないから高いカーナビも不要だし)。こうしたチョイ乗りは、純ガソリン車の場合はエンジンを痛めかねないので、逆にBEVが適していると思う。自宅で電気料金の安い夜間に充電ができれば、燃料代も抑えることができる。往復100km程度の通勤であっても、BEVの魅力を存分に味わえるだろう。
ただ、自宅に充電設備を設けることができるのは、戸建てに住む人であり、戸建てが多い地方では、街中の充電設備が少ないのは懸念すべき点。逆に、都市部では、ある程度街中に充電設備が充実しているが、マンションに住む人も多いため、自宅に充電設備を導入できない人も多い。自宅に充電設備を導入できないとなると、BEVでのカーライフには、常に懸念がつきまとうと考えていい。「スーパーに充電設備があるから買い物している間に充電を」と考えても、故障していたり、ほかのクルマが充電中だったりすると、とたんにその予定は狂うことになる。そして、みな考えることは同じなので、そうした場面に出くわすことは非常に多い。
もちろん、人によって、使い方によって、捉え方は違うだろうが、BEVライフは慣れれば大丈夫という問題でもなく、少なくとも筆者は、1年あまりのBEVライフにおいて、利便性の面では、最後まで不満だった。手厚い補助金があるとはいえ、前述したようなチョイ乗りが主な用途ではないかぎり、BEVの購入はまだ待ったほうがいいと思う。
それでも検討するならば、一度中古のリーフでも購入してBEVライフを味見してみてほしい。数日間レンタカーを借りる程度でもいいかもしれない。くれぐれも「航続距離がこれだけあれば問題ないだろう」というだけで判断をしないようにしてほしい。
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