最近、街中でトヨタノアをよく見かける。現行モデルではヴォクシーよりノアのほうが売れているというのはよく耳にする話だが、ノア人気の背景に2つの要素があると筆者は感じている。それは「ボディ同色顔」と「アルファードいらずの黒ボディ」だ! 説明していこう。
文・写真:ベストカーWeb編集部/写真:トヨタ
■ヴォクシーより売れているワケは「顔」ですよ、顔!!
冒頭に「ヴォクシーよりノアのほうが売れている」と述べたが、それは数字が示している。2023年の年間登録台数、ノアは9万5181台でヴォクシーは8万9080台。
ちなみに登録車全体でノアは7位で、ヴォクシーは8位と、やはり売れてます。さらに、ノアはミニバン全体で1位(凄い!)。直近の2024年2月の登録台数でも、ヴォクシーの5864台に対し、ノアは6026台とノアのほうが売れている!
先代(3代目)では、ヴォクシーがノアより売れていたので、現行モデルで売れゆきは逆転現象ということになる。現行モデルの両車の違いは主に外観だから……、これはもう、外観が日本のユーザーに受け入れられた! ということでしょう。
特にフロントデザイン、そう「顔」ですよ、顔!!
■ノアの顔からは突っ走りすぎない、ほどよい威圧感が漂う
ミニバンや軽自動車スーパーハイトワゴン(例えばスペーシアやルークスなど)に欠かせない要素といえば「オラオラ顔」。十数年前から、ユーザーの心をつかむオラオラ顔の仕上がり具合が、販売面を左右すると言われてきた。
歴代モデルのノアとヴォクシーの顔は、大人しい感じのノアに対し、ヴォクシーはソリッド感漂うオラオラ顔。現行ヴォクシーにいたっては、まるで宇宙生物系オラオラ顔(←筆者の感想です)。かなり強烈です!
対する現行ノアはというと……「スタイリッシュなオラオラ顔」。突っ走りすぎず、ほどよい威圧感がユーザーの心に響き、2023年、ミニバン登録台数1位に輝いたと言っていい。
下に写真があるが、先代となる3代目ヴォクシーの顔よりソフィストケートされたオラオラ顔じゃないですか! ユーザーは「ほどよいオラオラ顔」を求めているんですよ。
そして、これだけじゃない。ノア絶好調の背景には2つの要素が隠れている。
まず、ひとつめは「ボディ同色顔」だ!
■絶好調を支える「ボディ同色顔」と「アルファードいらずの黒ボディ」
上写真がその「ボディ同色顔」のノア。街中でよく見かけますよね、この顔。ボディカラーと同じ色のグリルにすることで、一体感があり、存在感も増し増し! 先代モデルにも同様のボディ同色顔はあったけど、現行のグリルの造形効果でより「映え」ていると思う。 売れているのもナットク。
そして、ノア絶好調の背景。2つめは「アルファードいらずの黒ボディ」だッ!
先日、悠然と走り抜ける、一台の黒いミニバンを見かけた。「アルファードか……。いや、ノアだ!」とマジでそう感じたんです。下写真がその黒ボディノアだ。
黒色ボディにスタイリッシュなオラオラ顔はこの上なく上質で、足元には切削タイプの17インチアルミホイール(黒色が効果的!)。思わず「アルファードに乗らなくてもいいんじゃないの?」と口をついた。
ミニバン界の覇王……と言われるアルファードはもちろん最高のクルマだ。が、ご予算がない場合、それよりざっくり半額以下のお値段のノアでもステキなカーライフを送れると思う。この場合、「黒ボディのノア」にすることが重要で、外観からして優雅なミニバン気分を味わえるのですよ。
自動駐車ができるアドバンストパーク駐車機能や、スマホでクルマを動かせるリモートパーク機能などの先進技術が備わり、3列目シートの格納が力を入れずに驚くほど簡単にできるなど実用性もてんこ盛りのノア。
(気分的に)遠い存在のアルファードもいいけど、僕らの近くにはノアがある。だから大ヒットしているんですね。この先も「ノア人気」は続きそうだ!!
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