東京湾アクアラインでタクシーが横転するという不幸な事故が起きた。詳細は警視庁が調査中だが、運転手になんらかの異常が起きた可能性があるという。万一こんな状況に遭遇してしまったとき、同乗者はどうすればいいのだろうか?
文:ベストカーWeb編集部/写真:Adobestock(トビラ写真=Komarov Dmitriy@Adobestock)、マツダ
■電動でもOK。パーキングブレーキを操作せよ!
二人以上でクルマに乗っていて、ドライバーが正常な運転を続けられないような事態になった。こんな状況には遭遇したくないが、万一の際に同乗者ができることはないのだろうか。
そんなときは「進路に注意しつつ、パーキングブレーキ(サイドブレーキ)を引く」が正解。運転手が足で踏み込むタイプのパーキングブレーキでは困難だが、センタコンソール付近で操作が可能ならタイプなら、やってみる価値はある。
「うちのクルマは電動パーキングブレーキだからだめでしょ」と思う人がいるかもしれない。答えはNO。電動パーキングブレーキはほとんどの場合、非常時に操作し続ける(押し続ける/引き続ける)ことでブレーキが効くようになっているのだ。
ブレーキといっても、パーキングブレーキはガツンとは効かない。本来は静止しているクルマを動かないようにするものなので、じわじわと速度が落ちる感じだ。もしシフトダウン操作(回生ブレーキを強める操作でもよい)ができるなら、同時に行うことで減速効果が高められる。
■アクセルを踏んでいてもブレーキが勝つ!
このとき運転手が右足でアクセルを踏んでいたとしても、絶望することはない。2010年代後半以降に作られたクルマには、ほとんどの場合ブレーキ・オーバーライド・システム(BOS)が採用されていて、アクセル操作よりもブレーキが優先する仕組みなのだ。
クルマのスピードが落とせれば、事故のダメージは小さくすることはできる。あとは後続車との衝突に気を付けて、ハザードランプが点滅させられればベストだ。
最近は、こうした対応をクルマ側で行おうという仕組み作りも進んでいる。
たとえばマツダのドライバー異常時対応システム(DEA)。センサーがドライバーの状況をモニターし、異常を検知した場合は乗員に報知、対策が取られない場合はハザートとブレーキランプ、ホーンを動作させて車両を路肩に停止させる。
人とクルマ、双方の取り組みによって、不幸な事故が1件でも減ることを願いたい。
※電動パーキングブレーキは車種によって操作や作動内容が異なります。取扱説明書などでご確認ください。
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