【炎天下に車内温度を素早く下げるには?】最も効率的な熱気の追い出し方

車内温度が充分下がったら内気循環モード!

夏場は「内規循環」の活用が快適な車内温度を保つ鍵となる
夏場は「内規循環」の活用が快適な車内温度を保つ鍵となる

 車内温度が充分下がって外気温よりも低くなったところで「内気循環モード」に切り替えることでエアコンコンプレッサーへの負荷が軽減され、燃費向上にもつながるというわけだ。

 とはいえ、すぐには走り出せない状況も考えられる。このような場合、①~④を組みあわせて対処するとよい。

 ただし、方法によってはやり方を工夫することでより効果が高めることができ、用具を利用するにしても適材適所でなければ効果が半減してしまう。

 例えば、「①ドア開閉」による換気。これは運転席の「対角位置(助手席側の後部)」にあるドア(2ドアの場合は助手席側ドア)を大きく開けたほうが、効率よく換気を行うことができる。

 「②冷却スプレー」が効果を発揮するのはピンポイント冷却。乗車の支障となる触れないほど熱くなったハンドルやシート、シートベルトの金具の冷却がメインとなる。氷点下の冷却力で瞬時に冷却することができるからだ。

 このように、組み合わせるにしてもただ行えばよいというわけではなく、もっとも効率良く機能させることが大切だ。

 また、当時の検証ではテスト環境を同一に揃えるべく密閉状態で、車内温度が上がるのを防止する策はなんら採られていなかった。

 このため、車内温度の上昇を抑える対策をプラスすれば、さらに効率良く温度を下げることができる。

車内の温度はなぜ高くなるのか?

 外気温34度の日中、2時間で車内温度が70度、ダッシュボードが86.7度まで上昇。そのような状況のなかで電卓を置いていたら溶けてしまった。 なおスマートフォンの適切な環境温度は、iPhoneの場合(Apple公式によると)0〜35度となっている。真夏の車内で、この上限温度である35度以下の場所は存在しなかった。つまり夏場、スマホは車内に置いておいたままにしてはいけない、ということになる。
外気温34度の日中、2時間で車内温度が70度、ダッシュボードが86.7度まで上昇。そのような状況のなかで電卓を置いていたら溶けてしまった。 なおスマートフォンの適切な環境温度は、iPhoneの場合(Apple公式によると)0〜35度となっている。真夏の車内で、この上限温度である35度以下の場所は存在しなかった。つまり夏場、スマホは車内に置いておいたままにしてはいけない、ということになる。

 では、車内の温度はなぜ高くなるのか? これには2つの要因がある。まず、フロントガラスなどのガラス類は太陽の光をそのまま透過させてしまうため、密閉されていると車内に熱を溜まる一方となる。

 次に、ダッシュボードやハンドル、シートのように直射日光に照らされると熱を溜め込むため、そこから熱伝導効果で車内の空気を暖める結果となる。

 これらのもっともオーソドックスな解消手段が、窓ガラスを開けて通気をよくするというもの。

 当然、窓全開が理想だが、観光地の駐車場等では盗難の危険があるため無理!だ。隙間から手が入るかはいらないかギリギリの3cmほどにとどめておくのがポイントとなる。なお、サンバイザーを取り付るとより手を押し込みにくくなるため、おススメだ。

 とはいえ、直射日光にさらされた状態では、これも焼け石に水。最低限の範囲内だけでも日差しを遮る必要がでてくる。

サンシェードは車内温度を下げる効果はそれほど期待できない

 日差しを遮る目的に使用されるのがフロントウインドウに装着する「サンシェード」。見た目は効果がありそうだが、車内温度は対策なしに比べて、たった2度しか下げることができない。それほど車内温度の低下を期待できないものの、ダッシュボードやハンドルが火傷するほど熱くなることを効果的に防止してくれる。

 ただし、車内が目隠しされた状態となるため、状況によってはおススメできない。鍵を壊して車内に侵入した盗賊の姿も目立たなくさせてしまうため、窃盗犯にとっても好都合。やり放題となってしまうからだ。

 筆者も過去に、このような状況下でハンドルを盗まれた(社外のMOMO製で、ステアリングボスから取り外さてしまっていた)経験がある。それ以降、「サンシェード」の利用を躊躇するようになった。

 盗難の被害に遭う可能性がある人気のない場所では注意が必要で、車内を見渡すことができるよう、ダッシュボードとハンドルのみカバーするよう設置するなどの自衛策が求められる。

 なお、このような使い方なら、柄なし白色の大きめのバスタオルを利用するのがおススメだ。

 また、紫外線とともに熱さの原因となる中赤外線(IR)をカットする「断熱タイプ(AGCのクールベールプレミアムなど)」のフロントガラスが市販されており、後から交換可能。

 万が一にも飛び石等でフロントガラスを交換することになったなら、その「断熱タイプ」に交換することをおススメしたい。

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