■アルミホイール ドレスアップだけじゃない効用とは?
最近では新車時にメーカー純正のアルミホイールを装着したモデルが増えている。それにもかかわらず社外のアルミホイールに交換するのはドレスアップ、という人が大半。
アルミホイールにはスポークタイプ、ディッシュタイプ、メッシュタイプなどがあるが、純正とは違うデザインにするとクルマのイメージはガラリと変わる。特に古いクルマの場合、足もとが変わるだけでクルマの印象は大きく変わる。そういう意味では効果絶大。
そのいっぽうで、バネ下重量を軽くするという目的もある。この効用は昔は運動性能、フットワークを機敏にする、というのがメインだったが、最近では燃費の向上も大切な要素。
純正のアルミホイールの1本あたりの重量は、軽自動車の14インチで5kg前後、乗用車系の15インチで7~8kg、16インチ7~9kg、17インチで9~11kg。
それに対し、アフターのアルミホイールは1本あたり1~2kg軽いものもあるためその差はかなり大きい。この差は運動性能、特にブレーキに出るケースが多く、サーキットを走る場合などは、重いホイールの場合、ブレーキがフェードしやすくなるなどの弊害もあるので要注意。
燃費については、3~5%の向上も見込めるが、それほど劇的に体感できるほどではない。それから、インチアップすればそれ相応にホイールが重くなるので効果も薄くなる。
■効用:★★★★★(ドレスアップ効果)、★★★☆☆(運動性能)、★★☆☆☆(燃費)
■手軽さ:★★★★★
■予算の目安:86&BRZにBCラリーチームの86が装着しているBBS RF(17×7J、インセット48、PCD114.3-5H)を装着する場合、1本あたり6万375円、4本で24万1500円。交換工賃として、1本あたり10000円程度かかる。
■よく耳にするが……車高調
クルマで走行性能、特にコーナリング性能を高めようとする場合の定番といえばサスペンションチューニング。まぁ、サスチューンといっても多岐にわたり、ダンパー、スプリング、ブッシュ交換などなどがあるが、手軽にできるサスチューンについて見ていく。
●ショックアブソーバー&スプリング
ショックアブソーバーはダンパーとも呼ばれるサスペンションを構成するパーツで、エアサス仕様のクルマを除けば、一般的に金属製のスプリングとセットになっている。
路面からの衝撃をスプリングで和らげる効果がある半面、スプリングは車体に振動を与えてしまう。その振動を抑えるのがショックアブソーバーだ。
スプリングは、クルマの可動パーツの中でも最も寿命の長いパーツのひとつで、20万km程度だって充分に無交換でいける。
それに対し純正のショックアブソーバーは走り方や走行条件にもよるが、4万km程度で劣化が始まってしまう。ただし、純正のショックアブソーバーの減衰力は弱めにセットされているので、その劣化は気づきにくい。
ギャップを乗り越えた時にいつまでもクルマの振動が収まらないな、乗り心地がフワフワしてきたな、と感じた時が交換時期といえる。
そのようなショック抜け状態になって交換すれば、効果抜群で、乗り心地がシャキッと変貌するのは、どんなドライバーでも体感できる。
それとハンドリングをよくするために高性能のショックアブソーバーに交換する場合はどうか。アフターでいろいろな商品がラインアップされているので非常に悩むところだが、ショックアブソーバーの善し悪しでクルマの走りも決まるので悩みがいがあるってもの。
サーキットやワインディングで攻めた時だけでなく、街乗りの走りの質感も大幅アップという効果が見込める。
その究極が車高調で、その名のとおり車高を調整できる。そして減衰力も数段階に設定され、常に最適な減衰力を得ることができる。効果が大きいぶん 価格は高くなる。
■効用:★★★★☆
■手軽さ:★★☆☆☆
■予算の目安:スイフトスポーツにモンスタースポーツの車高調キットを組み込む場合、20段階の減衰力が調整できる34万6500円のもの(オーリンズと共同開発)と減衰力をフロント4段階、リア8段階調整できる15万2250円のものの2種類がラインアップされている(ともに工賃別)。いっぽうスプリングについては、前述のとおり寿命から交換する、というケースはほとんどなく、交換=ローダウンといっていい。最近では乗り心地を悪化させないローダウンスプリングなども登場している。
■効用:★★★★★
■手軽さ:★★★☆☆
■予算の目安:車高調同様にスイフトスポーツにモンスタースポーツのローダウンスプリングセットを組み込む場合、パーツ代は2万9400円(工賃別)。
●ブッシュ
サスペンションアームの可動部分の継ぎ手のような存在で、アームが動くことによって常に力、ストレスを受け変形。材質はゴムだから、経年劣化は避けられず、時間の経過、走行距離とともに硬化したり小さくなったりして本来の性能が出せなくなってくる。
消耗品でパーツ自体はそれほど高くないが、場所によってはサスペンションを全部ばらさなければいけなかったりするため交換工賃のほうが高くなるので、ブッシュ交換よりもダンパー交換を選ぶ人が多い。
サスがストロークするたびにギコギコ音を立てている以外5万km走行程度では交換してもその効果はわかりにくいが、10万kmを超えると交換した後のシャキッとした走りに感激すること請け合い。
■効用:★★★★☆
■手軽さ:★☆☆☆☆
■予算の目安:走行距離が10万kmオーバーのクルマが増え、初年度登録からもかなりの年月が経過しているマツダロードスター(NA型/NB型)は22個のブッシュがあり、それを全部交換すると工賃を込みで12万~15万円とかなりの金額になる。
いっぽう、ゴムブッシュではなく、ダイレクトなレスポンスが期待できる金属製のピロブッシュに交換すると、前述のロードスターで20万円程度。
コメント
コメントの使い方こういう記事、いいと思います。ベストカーさんの特にWebの方を読んでるのって我々みたいな層だけじゃなく、若い層や最近車に興味持った層も多いと思うんです。
そういった方々に、とっかかりとなる記事はいつの時代も必要。その内容の質が高くわかりやすい短さなら、なおさらです