■靴のまま部屋に入るアメリカ文化そのものだ
走らせるとv8、6.2Lエンジンの素晴らしさがストレートに伝わってきて、さらに魅力を増す。
コルベットに乗っているとトランプ大統領の政策がよくわかる。力ずくでねじふせるのがアメリカのやり方なのだ。
私が今一番欲しいクルマはアルピーヌA110なのだが、これはアルピーヌを超えたかもしれない。
ついでに言うと、私は寝る前に国産車や輸入車の最新ベスト10を考えるのが趣味で、昨晩はマツダロードスターが1位になった。でも、それももはやどうでもいい。
コルベットにはアルピーヌやロードスターなどの繊細なスポーツカーを吹き飛ばす迫力がある。
とにかく走りが素晴らしい。それでいて運転に神経を使わないのがまたいい。
目を三角にして飛ばすのではなく、助手席の人と会話を楽しみながら、リラックスして走れるのがこのクルマのよさ。
コルベットは靴のまま部屋に入っていくアメリカの文化がそのままクルマになっている感じなのだ。
一方で、それだけにコルベットには「四季がないな」と思う。乾期と雨期しかない地域みたいなもので、そこの人たちは1年中同じものを食べている。
それぞれの季節に旬のものがある日本とはまったく違っていて、そこをどう捉えるか。
完全にアメリカ人の好みに合わせたクルマであり、日本人はなかなかここまでこないだろうと想像できてしまうのだ。
そろそろ結論を出そう。日本人の、特に若いクルマ好きは一度コルベットにチャレンジしてほしい。新車でなくて安い中古車でいい。
私が乗っていたC5なら200万円台はもちろん、100万円台の中古車がごろごろあるし、C6でも200万円台のクルマがけっこうある。
安いコルベットに一度乗ってみるのは素晴らしい経験になるはずだし、乗ってみて好みに合わなければ売ればいいだけのこと。
元が安ければ、そこからの値落ちは少ないだろうし、ちょっとしたクルマの冒険にコルベットは最高の素材となる。ぜひ検討してほしい。
●テリー伊藤今回のつぶやき
新車でなくて安い中古車でいい。若いクルマ好きたちに、ぜひ一度、コルベットがある生活を楽しんでほしい!
(写真、内容はすべてベストカー本誌掲載時のものです)
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