想像超え!!　[ランクル250]の扱いやすさと快適性がハンパない！　兄貴分[ランクル300]との違いは？

　単なるブームを超え、いまや定番化しつつあるSUV。特に、かつてはクロカンと呼ばれた、強靭なオフロード性能を持つモデルに注目が集まっている。そのクロカンの最新モデルであるトヨタ ランドクルーザー250を、兄貴分のランクル300と比較してみよう。

※本稿は2024年6月のものです
文：片岡英明／写真：ベストカー編集部、トヨタ
初出：『ベストカー』2024年7月26日号

■ランクル250 vs トヨタ ランドクルーザー300

　ランクル300と同じ最新のラダーフレーム、GA-Fプラットフォームを採用し、ボディも大型化した。同格の手強いライバルに昇格したが、ランクル250は扱いやすく感じさせる。クラウンに例えると、ランクル300はプレミアム志向のセダン、ランクル250は機動性を重視したスポーツ的な味わいだ。

　ランクル250に搭載されるエンジンは、プラドからのキャリーオーバーである。だが、ディーゼルターボは8速ATを組み合わせ、ガソリンエンジンも同様にきめ細かい改良を施した。どちらもドライバビリティを大きく向上させている。

　大きな違いは、ランクル300の2つのパワーユニットがV型6気筒ターボであることだ。直列4気筒は重量バランスがいいこともあり、軽快感は負けていない。だが、滑らかさや静粛性など、上質感では差をつけられる。NAのガソリンエンジンは、持てる性能を出し切ろうと頑張ると燃費の落ち込みも大きい。

　高速走行時の直進安定性はランクル300がちょっと上だと思うが、ランクル250もライバル以上の実力を秘め、とても快適だ。なかでも本領を発揮するのはオフロードだ。トルセンLSD付きセンターデフの4WDシステムは、モーグル路や岩場に踏み込んでも安心感のある走りを見せつけた。

　が、ランクル300はその上をいく。特にE-KDSSを装備するGRスポーツは、ストロークの長い足と相まって鬼に金棒だ。ここには序列がある。