日本におけるプレミアムコンパクトの代表といえるのが日産 ノートオーラ。そのスポーツモデルであるノートオーラNISMOが、2024年7月にマイナーチェンジを受けて登場。待望の4WDモデルが追加されたのだ!!
※本稿は2024年7月のものです
文:松田秀士/写真:奥隅圭之
初出:『ベストカー』2024年8月26日号
■マイナーチェンジで待望の4WD追加
基準車には4WDがあるのにどうしてNISMOにはないの? はい、今回マイチェンにより4WDが追加されました。
その4WD、基準車との大きな違いはリアモーターのトルクが50%(10.2kgm→15.3kgm)、パワーも20%(68ps→82ps)向上していること。これによって目指したのはコーナリング性能の向上だ。もちろん空力性能のリファインも行われている。
では確認の試乗といこう。エコモードでスタート。NISMOモデルのエコモードは基準車のSPORTモードだ。
スラロームなど試すと、ややアンダーステア気味。リアモーターの駆動も感じるが足が勝っている。次にノーマルモードは前後モーターともにレスポンスがアップする。ただし減速感(回生力)は弱く、アクセルOFFでのコーナー飛び込みのシャープさに欠ける。
■明らかに速い。でも乗り心地もいい感じ
そこでいよいよNISMOモードにチェンジ。20%アクセルを踏んだ時点ですでにパワー&レスポンスともに強力。加速感がいい。
減速感(回生力)も一番強く、スラロームでのアクセルOFFで強い巻き込みを発生するため操舵角が浅くなり、出口に向かうアクセルONのタイミングを早くできるので通過タイムが明らかに速くなる。
もちろんスラロームだけでなく、80km/hレベルまでの実用コーナリングのハンドリングでも同じだ。リアモーターのトルクアップによりフロントモーターの負担を減らして、フロントタイヤがよりコーナリング方向の仕事をできるようにしたとのこと。その目的は達成されている。
さらに感心したのはサスペンション。ストローク感がスムーズなので乗り心地がいい。実は4WD化によって約110kgの重量増となっているのだが、この対策をしっかり行った結果、乗り心地と室内静粛性が保たれている。
個人的にはオプションで用意されるパワーリクライニングが付いたレカロシートが、より乗り心地がよくお薦め。でもBOSEオーディオを諦めないといけない。うーん、悩ましい。
●このクルマのPOINT
・オーラNISMO初となる4WDグレード設定
・リアモーターは出力向上版を搭載
・空力性能最適化のためリアバンパーのデザイン刷新
・4WDは新デザインホイール採用
●日産 ノートオーラNISMO tuned e-POWER 4WD 主要諸元
・全長×全幅×全高:4120×1735×1505mm
・ホイールベース:2580mm
・最低地上高:130mm
・車両重量:1390kg
・パワーユニット:直3・1198cc+モーター
・エンジン出力:82ps/10.5kgm
・モーター出力:Fr=136ps/30.6kgm Rr=82ps/15.3kgm
・価格:347万3800円(FFは307万2300円)
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