[新型RAV4]は1.5Lターボが主力に!? トヨタ主力SUVの次なる一手は!?

[新型RAV4]は1.5Lターボが主力に!? トヨタ主力SUVの次なる一手は!?

 2023年1~12月期で4.1万台もの登録車販売台数を記録した、トヨタの人気SUV「RAV4」。北米で圧倒的な人気を誇っており、2023年は日本の約10倍となる43万台も売り上げ、北米の新型車ランキングで総合4位にランクインするほど。1〜3位がピックアップトラックであることを考えれば、北米でもっとも売れたSUVがこのRAV4だ。現行型のRAV4の登場は、2018年の11月(北米)と、もうすぐ丸6年が経過し、次期型登場が期待されるタイミング。はたして、北米でも日本でも人気のRAV4は、次期型でどうなるのか!?? 予想をしてみよう。

文:立花義人、エムスリープロダクション/写真:TOYOTA

■北米のユーザーにとってドンピシャなモデル

日本では2019年にデビューしたRAV4(5代目)。4代目は日本では販売されなかったので、本モデルで2年ぶりに国内復活をはたした
日本では2019年にデビューしたRAV4(5代目)。4代目は日本では販売されなかったので、本モデルで2年ぶりに国内復活をはたした

 もともと、北米市場をターゲットに開発された現行型RAV4。ファミリーカーといえばSUVである北米では、ハイウェイでの移動や多人数乗車、荷物をたっぷり積んだロングドライブも快適にこなせる、パワーがあり信頼性の高いモデルが人気。

 また、あまり派手な外観よりも、シンプルかつ存在感のあるデザインが好まれる。小ぶりでも力強さと存在感があるRAV4は、まさに北米のユーザーにドンピシャなモデルなのだ。

 また、北米でも昨今は、燃費を重視するユーザーが多く、異次元の燃費をたたき出すトヨタのハイブリッドが人気となったことも、RAV4人気に拍車をかけた。

 デザイン、パワー、燃費、信頼性、運動性能すべてを高いレベルで実現させた現行型RAV4。この方向性は次期モデルでもしっかりと引き継いでほしいと思う。

RAV4のインテリア。ダッシュボードが広く、オレンジのアクセントが入ったことで、車内に華やかさがある。運転中の視界移動量も小さく、視認性も非常に高い
RAV4のインテリア。ダッシュボードが広く、オレンジのアクセントが入ったことで、車内に華やかさがある。運転中の視界移動量も小さく、視認性も非常に高い

■RAV4ヒットの背景には、BEVシフト停滞の動きも

RAV4が披露される前年、2017年に公開されたコンセプトモデル「FT-AC」。RAV4らしい力強さは次期モデルでも期待したいところだ
RAV4が披露される前年、2017年に公開されたコンセプトモデル「FT-AC」。RAV4らしい力強さは次期モデルでも期待したいところだ

 北米でRAV4が売れているのには、北米でBEVへのシフトが停滞し、ハイブリッド車の販売が急増している、という側面もある。

 BEV普及割合に関する規制緩和案を、バイデン政権が2023年春に発表したことも大きい。そのため、このRAV4人気はしばらく続くと思われ、だからこそ、次期型はRAV4にとって非常に重要なモデルとなる。次期型開発は、市場とトレンドを意識しながら慎重に進められていることだろう。

■ボディサイズはひと回り大きくなると予想 パワートレインは、次世代電動パワーユニットが搭載か!??

クラウンクロスオーバーの特別仕様車「RS”LANDSCAPE”」。トヨタ最新顔+ワイルドな雰囲気のバランスがいい
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 では、次期RAV4はどんな内容となるのか。デザインに関しては、トヨタの最新フロントデザイン「ハンマーヘッド」をうまくRAV4らしく取り入れ、採用してくると思われる。RAV4のワイルドさは、くっきりとソリッド感のあるプレスラインと迫力のあるグリルデザインによってもたらされているが、最新顔でも、このあたりで力強さは表現できるだろう。

 また、北米市場の需要を優先し、ボディサイズは1ランク大きくなると予測している。全幅1865mmは日本で乗るには大きく感じるが、北米ではむしろ小さい部類。ハイランダー(全幅1930mm)の弟分として、次期RAV4は立派な前後フェンダーが与えられ、全幅1900mm程度にまで拡幅されることだろう。

 パワートレインは現行型と同様にハイブリッドを軸とし、プラグインハイブリッドもラインアップ(アメリカでは「RAV4プライム」という車名)。燃費や運動性能面で大幅な変更はないものの、各所でブラッシュアップが図られるだろう。北米市場や日本市場の特性に合わせ、マルチパスウェイで挑んでくるはずだ。

 また、トヨタが2024年5月に初公開した、次世代電動パワーユニットの新型直列4気筒エンジンの搭載も予想される。トヨタは、1.5リッター直4自然吸気エンジンと1.5リッター直4ターボエンジン、2リッター直4ターボエンジンの3種類を開発中とのこと。

 今後の環境規制で既存エンジンの大幅な出力ダウンが想定されていることの対策として、従来のハイブリッドよりも電気リッチ(バッテリー駆動が主、エンジンがサポート)となることを前提にしたエンジンだ。

 このうち、次期RAV4には、おそらく1.5Lターボが搭載となるだろう。そのうえで、バッテリー搭載量を減らした廉価モデル(既存のHEVに近い)から、バッテリー搭載量を増やした上級モデル(既存のPHEVに近い)まで、バリエーションを持たせることが考えられる。

 もちろん先進安全運転支援システムも最新型にアップデート。運転の状況に応じたリスクの先読みを行うことで、危険に近づきすぎないよう運転操作をサポートしてくれる「プロアクティブドライビングアシスト」など、現行型RAV4にはない機能も用意されるはずだ。

◆     ◆     ◆

 BEVへのシフトが停滞しているのは、北米だけではなく、日本でも欧州も同じ。そのため、世界一の性能を誇るハイブリッドシステムをもつトヨタの勢いは今後しばらく続くと思われ、ハイブリッド主体となると予想される次期RAV4は、さらに売れるモデルとなることが期待できる。

 それほど大きな変更なしでも次期型のヒットが見込めそうではあるが、次期RAV4には、いち早く最新のハイブリッドユニットを投入して他社車を圧倒的に突き放し、「トヨタの強さ」を見せてほしいところだ。

【画像ギャラリー】現行型RAV4のデザインはここから!! 2017年のロサンゼルスオートショーに出展されたコンセプトモデル「FT-AC」(13枚)画像ギャラリー

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