■日産・ラフェスタ(2代目) 「OEMと侮るなかれ、その違いは一目瞭然」
ラフェスタは、ロールーフタイプながら広々とした空間と高い開放感を確保し、ファミリー層から支持されたミドルサイズミニバン。初代は日産の独自開発だったが、2011年に「ラフェスタ・ハイウェイスター」として登場した2代目は、マツダ・プレマシーのOEMモデルとなった。
そのため、基本的なメカニズムはプレマシーと同じ。全車2リッター直4で、グレードによってアイドリングストップ機構が備わる。また、FFのほかに4WDをラインナップすることも同じだ。
インテリアもバッジ類の変更こそあるものの、基本的にはプレマシーからの変更はなし。多彩なシートアレンジや使いやすい機能を踏襲している。
ただし、エクステリアは似て非なる部分が多い。
フロントまわりはヘッドライトやフェンダーこそプレマシーと共通だが、グリルやバンパー、ボンネットを専用品として独自の表情を作り出している。
さらに、プレマシーではボディサイドに独特なデザインの「NAGARE」ラインが入っているが、それを排すために専用パネルへ変更。リアについても、メッキパーツを効果的に配してオリジナリティを高めているのだ。
初代ほどの人気はなかったものの、ベース車の完成度の高さもあり、ミニバンとしての実力は間違いない2代目ラフェスタ。他人とカブりたくないという人にお薦めの1台だ。
■三菱・グランディス 「SUV風にアレンジしたクロスオーバーモデルも」
ミニバンの先駆者として知られる初代シャリオを始祖に持つグランディス。
シャリオグランディス時代を経て2003年に改名して最終発したが、残念ながら約6年で姿を消してしまったモデルだ。
とはいえ、随所に三菱の意気込みが感じられ、スポーティ&エレガンスな造形を基調に「ジャパニーズ・モダン」な美しさを盛り込んだというデザインは、コンセプトカーのそれを落とし込んだもの。多くのミニバンがスライドドアを採用するなかで、ヒンジ式ドアとしたこともある種の特徴だった。
また、「くつろぎを与えるリビング」を目指した室内は、空間の広がり感と心地良いリラックス感を演出する造形とし、クラス最長のホイールベースを生かして多彩なシートアレンジも実現。2列目キャプテンシートの6人乗りとベンチシートの7人乗りが設定された。
そして、内外装色やシート仕様など、ユーザーの好みで組み合わせることが可能なカスタマーフリーチョイスも注目されたポイント。「スタンダード」をベースに、エレガンスやスポーツといった4つの推奨パッケージを設定したのである。
ただ、2005年の改良時にはグレード体形を見直し、カスタマーフリーチョイスに替えてコンセプトを明確にした新グレードを設定。さらに、SUVテイストを注入したスポーツギアを追加し、新たなスタイルを提案したのだ。
販売期間は決して長くなかったものの、新たなスタイルで注目を集めたグランディス。実にユニークなミニバンだ。
【画像ギャラリー】個性爆発!! 少数派ミニバンなら絶対この4台(16枚)画像ギャラリー
コメント
コメントの使い方