トヨタ セリカ GT-FOUR試乗 今後FRスポーツは置いてけぼりになる【徳大寺有恒のリバイバル試乗記】

■FRは古典派になってしまうかもしれない

セリカGT-FOURは国産車の新しい高性能GTカーで、それはRX-7やスープラ、フェアレディZなどをライバルとする。このなかで、もっとも楽にハイスピードをどこでも手に入れられるのは、セリカGT-FOURに違いない。

これほどの性能を持つセリカGT-FOURは、そこがいかにもトヨタ車らしいが、実にイージーに走らせることができる。このスティアリングのフィールやブレーキは硬派ドライバーをきっと惑わせるだろう。そして実にソフトな乗り心地。この点に関してはやや低速型になりすぎたかとも思う。もう少し4輪を締めてもいいと思うこともあった。ブレーキはまずまずだが、ABSのスタンダード化を望みたい。今や高級な4WDにABSは常識なのだ。

3S-GTE。
当時2Lとしては最強の185psを出力した新エンジン 3S-GTE。

かくてセリカGT-FOURは、多少運転に自信のないドライバーにとってハイスピードを比較的簡単にしてしまう魔法のカーペットである。

このセリカGT-FOURに曲がりくねった道で競り勝つのは少々たいへんだと覚悟しておいたほうがいい。

それでも後輪駆動にこだわる人がいても、私は少しも驚かないが、オールラウンドなスポーツクーペとしては、このセリカGT-FOURが論理的にも、実際も一歩リードしていることは、認めねばなるまい。

このセリカGT-FOURに乗っていると、私を含め、多くの人々が好いている後輪駆動のある種のスポーツカー道のようなものは、そう遠くない将来、古典派となるやもしれぬと思った。

セリカ 2000GT-FOUR。当時の広告コピーは「流面形、発見さる。」だった
セリカ 2000GT-FOUR。当時の広告コピーは「流面形、発見さる。」だった

◎セリカ GT-FOUR 主要諸元
全長:4365mm
全幅:1690mm
全高:1295mm
ホイールベース:2525mm
車重:1350kg
エンジン:直4DOHCターボ
総排気量:1998cc
最高出力:185ps/6000rpm
最大トルク:24.5kgm/4000rpm
トランスミッション:5MT
10モード燃費:10.0km/L
サスペンション:ストラット/ストラット
価格:297万6000円
※ネット表記

◎ベストカーテストデータ
0〜400m加速:14秒66
0〜1000m加速:27秒67
最高速:221.99km/h
筑波サーキットラップタイム:1分14秒72

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