横浜ゴムといえば吉岡里帆さんの「タイヤは雨でエ・ラ・ボ」のCMが印象的。それほどまでに雨を押し出す横浜ゴムだけど、やっぱり雨の走行は事故も増えるし信頼のできるタイヤがほしい。ということで、編集部で雨に強いタイヤを試しました!!
文:ベストカーWeb編集部/写真:成田颯一
■クルマに乗るのは雨だけじゃない!!
一般的にクルマって晴れていようが雨天時だろうが、必要があれば乗らないという選択をするものではない。とは言ってもドライバーの皆さんならご存じのように雨の日の運転は緊張感も増すもの。
特に近年では「線状降水帯」や「ゲリラ豪雨」なんて文字がニュースの見出しを飾ることが多いし、高速道路ではハイドロプレーニング現象も頻発する。そんな時に肝心なのが耐ウェット性能を表す「ウェットグリップ性能」。
タイヤカタログでもみることができるが「a~d」までの4段階評価で、もちろんaが最もウェットグリップ性能に優れたタイヤとなる。
横浜ゴムはこれまでタイヤの曲がる、止まるという基本性能を磨き上げてきたが、同時にタイヤの「ウェットグリップ性能」についても相乗効果でアップしてきた。
なんと2022年にはウェットaを獲得したタイヤサイズは400サイズを突破。もう圧倒的。
■雨だけじゃないぜ!! ドライも素直なフィーリング
今回ベストカーWeb編集部で試したのが「ブルーアースGT(AE51)」。もちろんウェットも定評のあるタイヤだが、まずはドライ路面からスタート。
そもそもブルーアースGTはOEタイヤとしてその性能を磨かれており、レヴォーグや新型プリウスに採用されたたしかな信頼があるタイヤだ。
ハンドリングが素直なマツダ3を試乗車にしたが、ブルーアースGTはクルマの素性をグッと一段階アップしてくれるようなタイヤだ。市街地では交差点ひとつ曲がるだけでもしっかりとショルダーを感じることができる。具体的に言えばショルダーに荷重をかけてコンパスで弧を描くようなコーナリングができるのだ。
もちろん運転しているドライバーのみならず、助手席や後部座席の同乗者がハッピーなポイントがふたつ。まずひとつめは静粛性だ。
近年は燃費を稼ぐキャラクターのタイヤが増えて、世間一般のイメージだと固くして摩擦抵抗を減らしたタイヤというイメージも多い。ブルーアースGTも一部サイズは転がり抵抗が「AA」を獲得しているエコタイヤでもあるが、まったくそのイメージは違う。
今回試乗車のマツダ3はBOSEのサウンドシステムが装着されていたが、繊細なジャズを聴いても「シャー」とか「ゴー」というロードノイズはあまり聞こえてこない。やっぱりブルーアースGTは比較的静かなタイヤと再認識した。特に遮音がしっかりした近年のプレミアムコンパクトとは相性がよさそう。
もうひとつは挙動がしっかり感じ取れるからクルマ酔いしにくいこと。ショルダーがしっかりしているタイヤは多いけど、ちょっとうがった見方をすれば単に硬いタイヤも多い。
しかしブルーアースGTはトレッドも含めてしなやかな性格をしているからクルマの挙動が穏やかで、かつ確実に乗員に次のモーションを伝えてくれる。うーん、いいタイヤ……。
コメント
コメントの使い方YOKOHAMAタイヤのブルーアースはスタンダードクラスながら以前からウェット性能を評価されていましたね。
とはいえあくまでぐにゃぐにゃショルダーなエコタイヤの中では良いという話なので、ドライ/ウェットとも横Gには普通に弱いです。過信が最も事故を誘発します。
安価な中でウェットでもある程度走れるとなるとTOYOタイヤのPROXES Sport系ですかね。