スウェーデン生まれの最新大型トラック「スカニアSUPER」に公道試乗! 連結総重量36トンで魅せられた走り

強靭な体力をもったジェントルマン

木更津郊外の一般道をゆく420G A4×2LA。トルクフルでスムーズな走りは、勾配の多い日本でも素晴らしいドラビリを提供していた
木更津郊外の一般道をゆく420G A4×2LA。トルクフルでスムーズな走りは、勾配の多い日本でも素晴らしいドラビリを提供していた

 試乗会場のゲートから公道へ、軽くアクセルをあてて大きくステアリングを回す。オプションの電動アシスト付油圧パワステだけに操舵は軽く滑らかだが、横力がかかったトレーラのタイヤからは路面をなでる音が全開の窓へ届いてくる。

 420PSという馬力自体は、高出力系の大型トラックとして特に珍しい数値ではない。しかし、低回転域でのトルクのぶ厚さ、そしてパワートレーンのスムーズさは、ひと味もふた味も違う印象で、「420G A4×2LA」は淑やかに力強く、往来へと進んでいく。

 幅員がさほど広くない片側1車線の登り坂だが、それほどアクセルを踏まずともシフトアップして登っていく。しかも変速はごくスムーズであり、非常に走らせやすい。頂きを越えた先はカーブが連続する下りだが、直接・間接の両視界が広く、運転操作に集中しやすい環境である。これも優れた「性能」の一つだろう。

 道中には、6%の登り勾配が500m続く区間もあったが、余裕のペースで呆気なく通過してしまい、まるで少しも体力を使っていないかのようだ。さらに8%の登り勾配が200m続く区間では、そのトルクフルさをいかんなく発揮、途中のシフトアップも素早くやはりスムーズで、苦しげもなくペースを維持してみせた。強靭な体力と紳士的な所作を併せもつトラックである。

次ページは : ハートを掴まれてしまう走り

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