GVW3.5トン級SCVで役者が揃う
このシャシーをBEVもディーゼル車も共用しているが、eアクスルを備えるBEVではラダーフレーム下に高電圧バッテリーを吊下マウントするのに対して、ディーゼル車ではその上側にあたるラダーフレームの内側に軽油タンク(60L)をマウントし、タンクの下をプロペラシャフトが走るという構造になっている。
エンジンは新開発のE449X2型2.0リッター直列4気筒ディーゼルで、最高出力80hp/3200rpm・最大トルク23.5kgm/1250-2400rpmを発生する。詳細はあまり明らかになっていないものの、外観からはSOHC、コモンレール燃料噴射装置、ターボ付きということがうかがえる。トランスミッションは5段マニュアルのみ。
特徴のもうひとつが、尿素SCRレスでアドブルー不要であること。このクラスのNOx排出後処理では、尿素SCRかリーンNOx触媒(LNT)が用いられているが、プロXは後者で、エンジンに近接させる形でLNTを搭載しているらしく、エギゾーストパイプはごく短い。そのためシャシーフレーム周りが非常にスッキリしているのが印象的だ。
このSCVセグメントの車両総重量3.5トンクラスでは、タタ(イントラV70)やアショクレイランド(バダ・ドストi4)、マヒンドラ(ヴィーロ:ただしGVW3.0トン)といった先行メーカーが相次いで最新モデルを投入してきたところで、4大商用車メーカーの一角であるアイシャーの参入で、ついに役者が揃った観もある。
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