航続距離800km以上を実現
FCの燃料となる水素は、重量換算56kgの水素ガス(気体)で、70メガパスカル(700気圧)という高い圧力により、キャブ後方に搭載されたタンクへ充填される。
いすゞの社内評価モードでは、GVW25トン状態で800km以上の航続距離を確保可能としており、長距離運行に十分な航続力がある。もっともこのタンクが荷台長を少なからず侵食、積載容積を減らしているのも確かではある。
このほか、外部給電ポートを2ポート(CHAdeMOコネクタ)設けてあり、最大で530kWhの電力を供給することができる。
なお、物流企業における大型FCトラックの実証走行は、国内では23年春からトヨタと日野およびCJPTが日野 プロフィアZ FCVですでに開始、欧州では24年央からダイムラートラックが液体水素を用いたメルセデス・ベンツGenH2トラックでの実施を明らかにしている。
依然として水素の安価な供給と、供給インフラの構築についての課題は大きいものの、大型FCトラックの実用段階が近づいてきたことは確かである。
【画像ギャラリー】ギガFUEL CELLのスタイリングとディテール(6枚)画像ギャラリー