2024年5月9日から3日間、パシフィコ横浜で「ジャパントラックショー2024」が開催される。155社/563小間の関連企業が出展する文字通り日本最大のトラックの展示会で、最新のトラックや関連製品を見てまわるのはもちろんだが、実は「それだけじゃもったいない!」のだ。
ジャパントラックショーは、会場で開催される講演・セミナーがとても充実している。ジャパントラックショー通が推奨するショーのもう一つの「見どころ・聴きどころ」をお伝えしよう。
文/トラックマガジン「フルロード」編集部
写真/フルロード編集部・ジャパントラックショー事務局
ジャパントラックショーに充実の講演・セミナーあり
ジャパントラックショーを主催している一般社団法人国際物流総合研究所は、かねてから物流・運送企業向けに各種セミナー、コンサルティングなどを行なっており、講演やセミナーは得意中の得意。
第1回の「ジャパントラックショー2016」から会場で講演やセミナーを実施しており、回を追って人気が高まっている、知る人ぞ知る所のもう一つの「見どころ・聴きどころ」なのである。
今回もさらに力を入れており、講演やセミナーを取りまとめている国際物流総合研究所の岩崎仁志代表主席研究員は、次のように話している。
「2024年問題をはじめ、物流・運送業界は変革期の真っ只中にあります。その中で今回は、『環境と調和する物流の未来』をテーマに、業界の向かうべき『未来』を体現するような主催者特別講演プログラムを多数用意しました。
大手事業者から中堅まで、その分野で成長されている物流企業経営者の方々にパネリストとなっていただき、さまざまなモデレータが興味あるテーマに基づき論議を展開させていただく予定です。
これだけ充実した多くの講演・セミナーが集中して開催されるのはジャパントラックショーだけだと思います。こんな機会はめったにないことなので、是非とも足を運んでいただければ嬉しいです。
会場はパシフィコ横浜2Fのアネックスホールで、5月9日と10日の2日にかけて随時開催します。聴講は無料ですが、事前予約制で、それぞれ定員に達した段階で締め切ります。まだ席に余裕のある講演・セミナーもありますので、ぜひ聴講してください」。
5月9日の講演・セミナーのプログラムは?
では、主催者特別講演のプログラムをご紹介しよう。まずは5月9日のアネックスホールA会場だ。
●10:30~11:15
【講演】我が国の物流の革新に向けた取組みの動向
[講演者] 国土交通省 物流・自動車局貨物流通事業課長 小熊 弘明 氏
いわゆる「2024年問題」に対応するため、政府は、昨年6月に「政策パッケージ」を取りまとめ、「トラックGメン」による荷主への監視の強化や、「標準的な運賃」の見直しなどを進めてきたところ。今後は、荷主・物流事業者間の物流負荷の軽減、多重下請構造の是正のための運送体制の可視化などの法制化を進めていくこととしており、これらの物流の革新に向けた取組の最新動向を紹介する。
●11:45~12:45
【対談】関西人がホンネで語る! 2024年問題をチャンスに変える戦術とは。
[講演者]
株式会社ベストライン 代表取締役社長 辰巳 千里 氏
フジトランスポート株式会社 代表取締役 松岡 弘晃 氏
●13:15~14:00
【講演】「運ぶ」の課題解決に向けたいすゞの取り組み
[講演者] いすゞ自動車株式会社 執行役員 SVP 渉外担当役員、開発部門VP 佐藤 浩至 氏
いすゞグループは、”地球の「運ぶ」を創造する”を新たに企業の使命として掲げております。社会のインフラとして必要不可欠な「運ぶ」が直面する様々な課題に対して、商用車メーカーならではの取り組みをご紹介いたします。
●14:30~15:30
【対談】AZ-COM丸和グループ、事業拡大のウラ側に迫る! 新しき価値創造とはなにか。(仮)
[講演者]
AZ-COM 丸和ホールディングス株式会社 代表取締役社長 和佐見 勝 氏
一般社団法人国際物流総合研究所 代表理事 南 元一
●16:15~17:30
【パネル】企業成長戦略の秘訣を探る~儲かる仕組み作りとは~
[講演者]
南日本運輸倉庫株式会社 代表取締役会長 大園 博史 氏
株式会社 新潟食品運輸 代表取締役社長 井越 鉄雄 氏
《モデ》一般社団法人国際物流総合研究所 代表主席研究員 岩崎 仁志
続いて5月9日のアネックスホールB会場だ。
●10:45~12:15
【パネル】物流業の課題と行政に望むこと
[講演者]
ダイワ運輸株式会社 代表取締役 木村 泰文 氏
福岡運輸株式会社 代表取締役社長 富永 泰輔 氏
トーヨー・ロジテック株式会社 代表取締役社長 西岡 斉 氏
《モデ》一般社団法人国際物流総合研究所 代表主席研究員 岩崎 仁志
●12:45~13:30
【講演】自動運転トラックの社会実装に向けた現状と課題
[講演者] 株式会社ネクスティ エレクトロニクス 「RoAD to the L4」テーマ3リーダー/技監 小川 博 氏
トラックドライバーの時間外労働の上限規制の厳格化に伴う物流の「2024年問題」は昨今の社会課題であるドライバー不足対応や物流の効率向上の取組みをさらに顕著なものとすると言われている。その一つの解決策としての幹線輸送におけるトラックの自動運転化に対し、国の「RoAD to the L4」プロジェクトの現状と課題を示し、商用車メーカーの技術の方向や物流荷主企業がどのように連携すべきか、必要な取組みについて提言する。
●14:00~15:30
【パネル】安全・安心追求のためのエコドライブ活用
[講演者]
株式会社C&Fロジホールディングス 執行役員 若田部 守一 氏
矢崎総業株式会社 モビリティ事業本部 モビリティ事業企画統括部 事業企画統括部長 松尾 昌則 氏
セーフティー・サポート 代表 渡辺 良祐 氏
《モデ》一般社団法人国際物流総合研究所 主席研究員 砂川 玄任
●15:45~16:30
【講演】「物流の2024年問題」の到来とフェリー・RORO船の活用
[講演者]株式会社商船三井さんふらわあ 執行役員 松本 淳 氏
貨物輸送でフェリー・RORO船を利用した場合、乗船する間はドライバーの休憩時間となることから「物流の2024年問題」の有効な解決手段となります。 また、長距離陸送から海上輸送の切り替えはCO2削減にもつながるため、環境規制にも効果的です。当講演では国内最大の航路網・運航隻数を誇る海運会社「株式会社商船三井さんふらわあ」が現在注目される海上輸送のメリットをご紹介します。