3月17日、アウディが新型BEV「A2 e-tron」の登場を発表した。A2といえばかつてヒットした小さなプレミアムカーだが、今回その名前を復刻させた背景にあるのが、欧州版軽自動車規格ともいわれる「M1E」。中国製EVの進出などに悩む欧州が考え付いた新しい小型車カテゴリーなのだが、果たしてどんな規格なの?
文:ベストカーWeb編集部/写真:アウディ、ルノー、
【画像ギャラリー】ボンネットがボルト留めされてた初代A2を見て!(6枚)画像ギャラリープレミアムな都市型モビリティへ! かつての革新児A2の復活
2026年3月17日、アウディが新たなエントリーレベルの電動モデル「A2 e-tron」を秋に公開すると発表した。
公開されたデザインスケッチからは、洗練されたシルエットが確認できる。アウディのゲルノート・デルナーCEOは、この新型クルマについて「日常を感動させる電気モビリティを求める顧客の声に応えた」と語り、より身近で現代的なプレミアムEVの入門モデルになることを強調している。
ここで注目したいのが、その「A2」という名称。25年以上前に誕生した初代アウディA2は、当時から効率性と都市型モビリティの先駆者として大きな話題を集めた「小さなプレミアムカー」だった。
新型A2 e-tronは、その革新的なミッションを電気時代のインゴルシュタット工場から引き継ぐことになる。ちなみにアウディの2026年は、フルサイズSUVのQ9と、このコンパクトセグメントのA2 e-tronという両極の戦略モデルが登場する重要な年となる。
欧州で巻き起こる「軽EV」旋風と新カテゴリーM1E
今回アウディがこのセグメントに参入する背景には、欧州連合(EU)の欧州委員会が2025年12月に打ち出した新方針がある。日本の軽自動車を参考に、全長4.2メートル以下の小型EVを対象とした新カテゴリー「M1E」を創設するというものだ。
これまで欧州では、都市部向けの小型クルマであっても、車線維持システムや運転手の居眠り防止といった機能の搭載が義務付けられており、それが車両コストを押し上げる要因となっていた。M1Eカテゴリーの導入は、こうした技術要件を緩和して、手ごろなEU製のEVを量販することが狙いだ。
アウディがこのタイミングで「A2」の名を復活させたのは、まさにこの「欧州版軽自動車」ともいえる新枠組みがもたらす恩恵を見据えてのことなのだ。
補助金に税控除!? 手厚すぎる「軽EV」の優遇策
M1Eカテゴリーに適合させるメリットはそれだけじゃない。
自動車メーカーにとって、軽EVは2034年末まで、CO2排出量の算定において1.3台分としてカウントされるため、メーカーは新車販売全体の平均排出量規制を達成しやすくなる。さらに、加盟各国では購入補助金や税控除・減税などの公的支援が制度化される見通しだ。
いっぽうのユーザー側にとっても、充電料金の割引や優先車線の走行、駐車場の特別枠利用といった実利的な恩恵が用意されている。
欧州委は、EV価格が1万5000~2万ユーロ(約275万~370万円)程度まで下がれば、失速気味のEV需要を大きく後押しするとみている。ルノーが「ルノー5」や「トゥインゴ」で先行する中、アウディもこの最新トレンドに乗らない手はないというわけだ。秋のワールドプレミアで、新生A2がどのようなスペックで登場するのか期待が高まる。
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