「日本のセダン市場は終わっている」といわれて久しい昨今、トヨタはひとり気を吐いてセダン復権のために新車を投入しているが、日産、ホンダは海外向けの車種を日本仕様にして持ってくる程度の施策しかとっていない。
もう日本市場は見捨てられたのか? そんなことはない、とベストカースクープ班はいう。スクープ班が掴んだ情報によれば、2018年にももう一度、かつてのクラウンvsセド/グロのような、華々しいトヨタ対日産のセダン決戦が巻き起こる可能性があるという。以下、その情報を整理してお伝えしたい。
文:ベストカー編集部スクープ班
■新型フーガは日本仕様! 企画・開発は着々と進行中!!
日産は日本市場を見切っている……。そんな声がそこかしこから聞こえてくる。
高級サルーンの販売状況を見ればそれも一理ある。国産勢はクラウンが孤軍奮闘している状態でフーガは月販200台ペース。モデルライフが末期に達しているということもあるが、この数字では日本に向けたモデル開発をしても採算が取れない、と判断するのが合理的だ。
日本市場に向けては販売台数が見込めるコンパクトカーとミニバンに注力するという話が聞こえてくるのも無理はない。
しかし、こうした噂を耳にした日産関係者から「決して日本市場を軽視しているわけではないし、ましてや捨てているなどということはない。
実際、次期型フーガは日本市場に向けた本格的開発が動き始めている」と力強い証言を聞くことができた。
次期型インフィニティQ70として、提携関係にあるメルセデスベンツとのプラットフォーム共用(Eクラスがベース)のもとグローバール展開で開発が進められているのだが、もう一度、日本国内でクラウンやレクサスLSと真っ向ライバルとなる日本向けの高級大型サルーンを日産から発信したいという意気込みを持って日本市場を念頭に置いたモデル開発が進行しているというのだ。
注目なのがパワートレーンで、現在北米向けスカイライン(インフィニティQ50/60)に搭載される300㎰/40.8㎏mを発揮するV6、3Lツインターボが搭載される可能性が大きい。
このエンジンは400㎰/48.4㎏mというハイパワー仕様も用意されており、かつてのグランツーリスモ的モデルの設定にも期待。特に欧州に向けてPHV仕様の設定も視野に入れて開発されているという。
また直4、2Lターボの可変圧縮比エンジン(VC-Turbo)が来年デビューのQX50に搭載されるのだが、これが次期型フーガに搭載される可能性も大きい。
圧縮比を低負荷時の14からターボ過給の高まった際の8までをシームレスに可変するエンジンで、効率が27%アップし燃費が大きく進化しているという。最高出力270ps、最大トルク39.8kgmでフーガクラスにも充分対応する。
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