■ターボ&MT仕様廃止の狙いと影響は
メカニズムは、水平対向エンジンとシンメトリカルAWDであることに変わりがないが、メインとなるのは最高出力182HPの2.5L水平対向4気筒エンジンのFB25となる。
このエンジンは、既存のFB25型2.5Lエンジンに直噴化など改良が加えられ、90%以上が変更されている。これにリニアトロニック(CVT)の組み合わせとなる。
新型ではMTは廃止され、CVTのみとなる。
エンジン自体は、他の選択も用意されるというが(マイルドハイブリッド仕様だと言われている)、残念ながらターボ仕様の設定はない。
確かにフォレスターは、ターボとMTで名を馳せたモデルだった。1995年に初代が登場した際、エンジンラインアップは2Lターボのみだったし、その後に設定された副変速機付きトランスファー「デュアルレンジ」は多くのスバルユーザーに支持された。
しかし現行型の購入カテゴリーを見てみると、ターボは全体の10%程度で、MT需要も極僅かとなる。進化の方向性と購買層のニーズを考えると、「この取捨選択はいたしかたない」といえるだろう(MTでは「アイサイト」が設定できない、という事情もある)。
ただこれでフォレスターらしさが失われたわけでない。SGP採用による走行性能や快適性の向上には、スバルの技術者たちもかなり自信を見せ、「ぜひご期待ください」と何人にも言われたことが印象深い。
「名を捨てて実を取っている」とのことなので、そこは発売してからじっくり試乗して確かめたい。
かつてターボモデルからスタートしたフォレスターであるが、現在のフォレスターの主役は自然吸気エンジン仕様だ。新型の直噴化とスープアップは多くのユーザーにメリットをもたらすはず。
発売は初夏(6月下旬)と予告されており、日本が最初となる見込み。SUVとしてより磨かれた新世代フォレスターの登場を期待して待とう。
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