ベンツ 新型EQS&SLイッキ乗りで垣間見えた超名門ブランドの息吹とは?

■いかにもスポーツカー! なAMG SL43 しかし寂しさも

AMG SL43。新型はソフトトップを採用して高さを抑えた力強いフォルムを形成。試乗車はスペクトラルブルーマグノというマットカラー(有料色22万6000円)を採用
AMG SL43。新型はソフトトップを採用して高さを抑えた力強いフォルムを形成。試乗車はスペクトラルブルーマグノというマットカラー(有料色22万6000円)を採用

 一方の新型AMG SL43はいかにもスポーツカー。車幅の広さと全高の低さに高揚させられる。

 試乗車はマットペイントのボディ色で、この塗装はクラシカルなロードスターにこそマッチするのかもしれない。タンカラーの本革シートとの相性も抜群だ。

 走りの軽快さも感動モノ。車重は1780kgと決して軽くはないが、吹け上がりのレスポンスがいい2L直4ターボが低速から引っ張ってくれるのでスイスイと走る。

 ミシュラン製タイヤの威力も絶大で、コーナリングやブレーキングもしやすく、実に気持ちのいい走りを堪能できた。

 やや寒い時間帯であったが、オープン走行であっても風の巻き込み自体は少なく、首の後ろに温風が当たるので、寒いと感じることはなかった。

 ただ、やはり直4のエンジンサウンドは消しきれない。

 モード可変によってエンジンサウンドを変える仕組みがあるものの、V8やV12といった多気筒エンジンだった時代のSLと比べるとエンジン音は寂しい。

 しかし今の時代に、高出力ガソリンターボの2(+2)シーターオープンが登場したこと自体が奇跡だと思わなくてはならない。

■安心感は2車とも共通

シートレイアウトは2+2。上質な素材を使ったスポーティかつ快適性に優れた室内
シートレイアウトは2+2。上質な素材を使ったスポーティかつ快適性に優れた室内

 EQSとSLはAMGのステアリングホイール程度しか共通パーツは見当たらない。

 しかし、両車の持つ運転時の安心感の高さは、パワートレーンが電動に変わっても、メルセデスの歴史のなかで脈々と続いてきた“よさ”だ。

 2車種とも間違いなく歴代メルセデスのラインナップの延長線上にあるモデルだと感じた。

●メルセデスAMG EQS 53 4MATIC+主要諸元
・全長×全幅×全高:5225×1925×1520mm
・ホイールベース:3210mm
・車両重量:2670kg
・駆動方式:4WD
・最高出力:前236ps/後421ps
・最大トルク:前35.3kgm/後62.1kgm
・一充電走行距離:601km


●メルセデスAMG SL 43主要諸元
・全長×全幅×全高:4700×1915×1370mm
・ホイールベース:2700mm
・車両重量:1780kg
・駆動方式:FR
・エンジン:2L直4DOHCターボ(+モーター)
・最高出力:381ps/6750rpm(13.6ps)
・最大トルク:48.9kgm/3250-5000rpm(5.9kgm)
・WLTCモード燃費:10.8km/L

【画像ギャラリー】正反対のモデル2台に乗り見えたものとは? EQS&SL43試乗の様子を見る(34枚)画像ギャラリー

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