9月7日にロータスがハイパーGT「エメヤ」を発表した。一見、大柄な4ドアセダンだが、中身はロータスのフラッグシップを名乗るだけあるモンスターマシン。早速その成り立ちを紹介しよう!
文/ベストカーWeb編集部、写真/ロータス
■最大出力985ps! 最大トルク985Nm!!
小規模スポーツカーメーカーからの変革をめざし、昨年、ハイパーSUV「エレトレ」を発表したロータス。その名門が、今度はハイパーGTを発表した。どちらもフルエレクトリックであることは共通だが、エメヤは4ドアセダンゆえ、ポルシェ タイカンやテスラモデルSプラッドが仮想敵となるだろう。
現時点ではボディサイズが公表されていないのだが、エメヤの全長はエレトレ同様5mを超えると思われる。それもそのはず、プラットフォームはエレトレと共通の「プレミアム・アーキテクチャ」を採用しているからだ。
エクステリアの傾向もエレトレと似ており、エアロダイナミクスを前面に押し出したもの。フロントグリルやリアディフューザー、リアスポイラーなどが走行状況に応じてアクティブに作動する仕組みを備える。ヘッドランプの造形などはどこかクラウンスポーツとも類似性を感じる。
パワートレインだが、102kWhという大容量バッテリーが前後2基のモーターを駆動し、トータル675kW(905ps)/985Nmという怒涛のパワーを生み出す。こいつはエレトレRとほぼ同等だ。パフォーマンス的には0-100km/h加速を2.8秒でこなし、最高速度は(おそらくリミッターが作動して)256km/hに達するという。
■メイド・イン・ジャパンのハイパーGTは出ないのか!
足回りには自慢のアクティブサスペンションがおごられる。今回ロータスはこの技術を乗員の快適さに活用しているようで、1秒間に1000回というレートで路面検知を行い、徹底的にスムースな乗り心地を実現しているそうだ。
運転支援やインフォテインメントについてもエレトレと同等のものを搭載するとみていいだろう。LiDARも備える高度な自動運転システムはOTA(オンライン経由)でアップデートが可能なほか、自動車のデジタルコックピット設計を手がける「ECARX(吉利の関連企業)」が手掛けたインフォテインメントシステムを搭載する。
EVとしての充電性能だが、800Vのシステム電圧で350kWという大容量急速充電を可能としている。こいつを利用するとわずか5分の充電で150kmの走行が可能になるというから、充電待ちのフラストレーションは軽減されそうだ。
エメヤの発売時期や価格、日本導入の可能性についてはいまのところ未定。ロータスは今年の第4四半期に詳細を発表するとしているから、10月になればより多くの情報が判明するだろう。
日本車には存在しないフルエレクトリックの4ドアGT。日産スカイラインなどは、この道に進むべきとも思えるのだが、ぜひともメイド・イン・ジャパンのライバル登場に期待したい。
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