アメリカで開かれたSEMAショーに、日産がフェアレディZのラリー仕様を展示した。かつてサファリラリーで大活躍したS30型フェアレディZへのオマージュなのだが、高い車高にオフロードタイヤが実にカッコイイじゃないの! 市販されるのを期待しつつ、詳細をお伝えしよう!
文/ベストカーWeb編集部、写真/NISSAN USA
■サファリラリーで総合優勝したフェアレディZ
近ごろ、スポーツカーのオフロードバージョンが流行っている。ポルシェ911に投入された「911ダカール」がその典型だが、スポーツカーの運動性能が悪路でも活きることの証明でもある。
というわけで、我らが日産フェアレディZにも、オフロード仕様が登場した。正確にいうと市販されたのではなく、アメリカで開かれた「SEMAショー」に、カスタムカーとして展示されたのだ。
このクルマは、カリフォルニアのカスタムショップ「TMC(トミー・パイク・カスタムズ)」が手がけたもので、正式車名は「サファリラリーZトリビュート」という。
Zとサファリラリーの関係といえば、話は1971年に遡る。もともと日産は、技術力をアピールするため1960年代からモータースポーツに力を入れてきたが、1969年にS30Zがデビューすると、このクルマをサーキットはもちろん、ラリーへも投入し始めた。
その結果、S30は1971年のサファリラリーで総合優勝、翌々年にも総合優勝をもぎ取るのだが、そのサファリ仕様のZは、ファンにはたまらない「神仕様」となったわけだ。
今回登場したZトリビュートも、ベースこそRZ34だが、そのS30 Zサファリラリー仕様を現代に蘇らせたもの。ボンネットはアルミ製のブラックタイプに換装され、バンパー、ボンネット、ドアミラー脇に補助ランプを追加する凝りようだ。
■車高を5cmアップし、ジオランダーを装着!
このZトリビュート、ショールームにおとなしく鎮座しているようなデキではない。ダートをガンガン走れるように中身もタフなモディファイが施されている。
足回りはKW製サファリサスペンションによって車高を約5cmアップし、225/65R17というヨコハマ ジオランダーM/T G003を装着。ホイールはプロトタイプのNISMOサファリホイールを組み合わせている。フロントバンパーガードとスキッドプレートによる下回りの保護も頼もしい。
エンジンはAMSパフォーマンスのライトチューニングで400psオーバーを発揮。クラッチにNISMOのストリートツインクラッチを組み合わせ、インタークーラーもNISMO製に換装されている。
インテリアではシートをリプレイスしている。TMCが独自にカスタムしたレカロ製ポールポジションシートを装着し、4点式ハーネスに合わせた固定具も備えた。
アスファルトのイメージが強いZだが、このクルマを見るとZには土っぽさも似合うことが実感できる。願わくばこの仕様のZも市販してほしい。「フェアレディZクロスオーバー」とかどうだろうか?
【画像ギャラリー】泥まみれもカッコいいサファリラリーZトリビュートの全貌を見よ!(31枚)画像ギャラリー
コメント
コメントの使い方