シンメトリカルAWDにも弱点もある
とある試乗会の場で、スバルのエンジニアと話す機会がありました。シンメトリカルAWDには弱点はないのですか?と聞いたところ、設計的にはとてもつらい所があるとのことです。
シンメトリカルAWDを構成する水平対向エンジンは、全長が短くて、車両の低い位置に搭載できるとはいえ、エンジンの横幅は広くなるので、サスペンションレイアウトへの影響が出てしまう。そのため、車幅が狭いクルマには搭載が困難です。
また、衝突安全性能も厳しく、前方衝突時に、エンジンが車両後方へ押し込まれない様、エンジンやミッション、ドライブシャフトを車両下方へ逃がすように、車体構造やエンジン搭載方法を工夫する必要があり、その点で大変苦労をしていると話されていました。
性能は理想と言えるのかもしれませんが、クルマ作りの点では、必ずしもパーフェクトなシステムではなく、メリットの裏には必ずデメリットがあるのだということが分かります。
まとめ
シンメトリカルAWDがもたらす走りの良さや安定感は、スバルが世界から高い評価を受けていることにつながっています。今後、この独創的なメカニズムがどのように熟成、進歩していくのか、楽しみにしています。
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