2020年2月発売決定! 新型フィットからスポーツグレード「RS」が廃止。シビックの系譜を引く名グレードはなぜ消滅? 復活の可能性はあるか!?
ホンダの人気コンパクト、フィットが間もなくモデルチェンジで通算4代目となる新型に刷新。同月に発売されるトヨタの新型ヤリスとともに2020年の大物新車として注目が集まっている。
そんな新型フィットだが、実は現行モデルに設定されている「RS」が廃止されることが明らかになっている。「RS」は1974年に初代シビックに初めて設定されたスポーツグレード。
当初、新型フィットに搭載が見込まれていた1Lターボエンジンが搭載されなかった理由とともに、RSが廃止された理由と今後の可能性を追った!
文:遠藤徹
写真:HONDA、編集部
【画像ギャラリー】過去にはハイブリッドにも設定!! 歴代フィット RS 全モデル
競合ヤリスは「GR」設定! 新型フィットに「RS」ない理由は?
スポーツモデルは走りを重視してクルマを購入したい若い層中心のユーザーにとっては楽しみだし、メーカーや販売店は量販戦略モデルにとってイメージリーダーモデルにもなるからきわめて大切な存在であることは間違いない。
今回の新型フィットに存在していない理由は、
「従来モデルに比べて大幅なコンセプト変更を行っている。幅広いユーザーに浸透させるために、特徴づけたグレード構成としている。まずこれまでと大きく路線変更していることをアピールすることが第1と考えてこれまでの延長線上にあったRSを除いたラインアップ構成にしたのではないか」(首都圏ホンダカーズ営業担当者)
と分析する。
ということは、現行新ラインアップを浸透させ、これが一段落した時点で次のステップとしてどうするか考えるということであろう。
トヨタはスポーツ色の強いカスタマーズモデルとして、「GRスポーツ」を各モデルに展開している。フィットのライバル車である「ヤリス」もしかりである。
ヤリスは、新型フィットとほぼ同じ時期の2月10日に発売するが、GRスポーツは半年後の8月頃に投入する予定である。
「RS」追加設定の可能性 有力な搭載エンジンは?
「フィット RS」も同じような考え方で追加設定する可能性がある。今回の新型フィットは大幅な路線変更であるから、浸透するまで相当の時間がかかると予想できる。1年後の一部改良、あるいは2年後のマイナーチェンジあたりになると予想される。
搭載するパワーユニットはどうなるか。
現行モデルでは1.5LガソリンNAエンジンで6MTとCVTのラインアップとなっている。次期型はさらなるポテンシャルアップが期待できる。1.5LのNAでは物足りないはずだ。
標準モデルの1.5ハイブリッドが、従来の1モーター2クラッチから2モーターに変更になることで、ひとつのモーターがアシストによってトルクアップに使えるぶん、走りのポテンシャルアップが図られる。
そうなると1.5L・NAガソリンではスポーツバージョンとしての走りの実現に不満が残る。これをカバーし新世代フィット RSを構築するにはターボによる武装が必要になるはずである。
1.3か1.5Lのターボエンジンを積むことで仕立てる可能性がある。1.5Lはすでにヴェゼルやステップワゴンに搭載しているので、これをアレンジすればコスト的に助かるという考え方も成り立つだろう。
コメント
コメントの使い方