【7~4位】日産筆頭に名門フラッグシップがランクイン!
■7位:日産 フェアレディZ/546台
現行フェアレディZは、現在の日本車だとトヨタ スープラが近い存在となる、3.7L・V6エンジンを搭載するスポーツカー。
乗ると登場から12年目ということもあり古さが否めないところもあるが、フェアレディZらしい豪快なキャラクターは魅力だ。
古さや3.7Lゆえの自動車税の高さなど、売れていないのも仕方ない。
しかし、故・徳大寺有恒先生が「伝統あるフェアレディZがなくなる時は日産が自動車メーカーを辞める時だ」とよくおっしゃっていたように、フェアレディZは日本車としては数少ない世界に影響を与えたクルマ。それだけに意地でも作り続けて欲しい。
幸いなことにここ2年以内に超ビッグマイナーチェンジといわれる大改良の噂もあり、これをきっかけとした浮上を大いに期待したい。今はその時のための“産みの苦しみ”の時期に違いない。
■6位:ホンダ レジェンド/407台
レジェンドは3モーターというハイブリッドの4WDが最大の特徴となる、ホンダのフラッグシップセダンである。
2019年11月に1000km以上乗ってみたところ、全体的にビッグセダンとしてはスポーティな方向に振り過ぎている感はあったが、個性の強さは確かだった。
レジェンドはブランドイメージの弱さも大きな原因に売れていないが、それでもホンダが作り続けていることは大変立派なことである。
また、2020年夏に登場するホンダ最新の自動運転に近い運転支援技術を盛り込んだモデルはレジェンドになると言われている。
そういった技術を世に出すにも高級車は必要であり、その時にレジェンドは脚光を浴びるはずだ。
■5位:トヨタ センチュリー/384台
2018年に現行型センチュリー(3代目)は、「すべては後席に乗る要人のために」というコンセプトで開発された、主にプロの運転手さんが運転する“ショーファーカー”である。
その仕上がりはほぼ完璧で、2019年の407台という販売台数は少ないというよりむしろ「2000万円のクルマが407台も売れている」と考えるべきではないだろうか。
また、センチュリーにはショーファーカーという役割に加え、トヨタとしては異例の手作り生産による各部の生産技術伝承という存在意義も大きい。やはり、センチュリーはトヨタだけでなく、日本にとっても必要なクルマだ。
■4位:日産 シーマ/159台
4代目モデルとなる現行シーマは、フーガをストレッチしてリアシートを広くした、ショーファーカーユースが中心となるモデルである。
現行シーマは登場から約8年が経っているものの、なかなか快適な車で、コストパフォーマンスも高いといえば高い。
売れていないのは事実としてもショーファーカーとしての素質は悪くないので、道のりは険しいと思うが、フーガも含めてフルモデルチェンジを期待したい。
【3~1位】ワースト3は希少なモデル揃い! 気になるワースト1は??
■3位:三菱 i-MIEV/100台
i-MiEVは、スバルのプラグイン ステラと並んで登場が早かった量産電気自動車である。
登場から約11年が経過し、i-MiEVは歩行者保護の法規対応のため軽自動車から登録車に移行している。そのため軽自動車の維持費の安さもなくなり、ユーザーが購入する理由はゼロに近いというのが率直なところだ。
それでも歩行者保護対応をしてまで存続している意義は、日産が2019年の東京モーターショーに出展した軽EVのIMkが市販化されるまでの繋ぎのような意味が大きいように感じる。長年頑張ったi-MiEVのためにもIMkには大きな成長を望みたい。
■2位:ホンダ クラリティPHEV/68台
クラリティは燃料電池車とプラグインハイブリッド(PHEV)を持つラージサイズのエコカーである。
クラリティPHEVは、WLTCモードで101kmというEV走行距離、24.2km/Lのハイブリッド燃費など、日本人にはわかりにくいスタイル以外、車自体は申し分ない。売れない理由の90%は約600万円という米国よりも200万円近く高い価格に尽きる。
価格を米国並みにすれば現在の100倍は売れそうな車だけに、今のまま「ホンダもPHEVをやっていますよ」という証拠作りのような車にしておくのは非常にもったいない。
■1位:ホンダ NSX/26台
2019年日本で一番売れなかった車はNSXだった。
3モーターのハイブリッド4WDとなるスーパーカー「NSX」は、2420万円という価格もあり売れる車ではないにせよ、日本でここまで売れていないというのも意外だった。
(もっとも生産計画の関係で販売台数は、当初からこの程度を予定していたという側面もあるだろう)
しかし、NSXがオリジナリティの高いスーパーカーであるのは事実。今後も改良やスパルタンな「タイプR」の追加なども行いながら、ホンダのシンボルカーとして存続し続けて欲しい。
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よく考えてみると、売れていない車にも何らかの存在意義があるものである。
それだけに今は売れていない車たちが、何らかの形で花開く日が来ることを心待ちにしたい。
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