新型ヴィッツGRMN 210馬力“じゃじゃ馬” の開発秘話とGRガレージとは?

 1.8Lスーパーチャーチャーエンジンで210馬力以上を発揮。そのスペックだけでも注目の新型ヴィッツGRMNが、2018年春に発売予定と正式発表された。

 前モデルにあたるヴィッツGRMNターボは、200台限定だったため、今回も同程度での限定発売が予想される。

 新型ヴィッツGRMNが買えるのは、新たに立ち上げられた『GRガレージ』設置ディーラーのみ。

 GRガレージとは何なのか? そして、ミスターGT・脇阪寿一を「アホちゃうか」と唸らせたヴィッツGRMNは、いったいどんな車に仕上がっている!?

文:ベストカーWeb編集部/写真:編集部


ヴィッツGRMNは来春発売!! トヨタの新スポーツブランドが動き出す!!

 9月19日にトヨタがスポーツモデル、GRシリーズを一挙発表! 

 これまで「G’s」として売られていたモデルを再編し、ニューモデルと併せ、GRシリーズで計9車種、11モデルに及ぶスポーツモデルがお披露目された。

 その頂点は、2018年春登場予定で、エンジンにまで手を入れたヴィッツGRMN。これに次ぐシリーズとして86 GR(2017年冬発売)、さらに手軽なスポーツモデルとして、アクアとプリウスαのGR SPORTも2017年冬に発売予定。

 チューニング度合いにより、頂点の「GRMN」とその下の「GR」、より手軽な「GR SPORT」と、GR系モデルのなかで3つのバリエーションが新たに生まれた。

ヴィッツGRMNが唯一買えるGRガレージとは?

 今回の目玉は、やっぱり1.8Lスーパーチャージャーエンジンを新搭載したヴィッツGRMN!

 最高出力210ps以上、最大トルク250Nmと、スペックだけでも“やんちゃ度”に期待が持てる。そのヴィッツGRMN、実はGRガレージ設置店舗でしか買えない。

 この聞き慣れぬGRガレージって何ぞやというと、86の試乗車・展示車を置き、スポーツカーに関する情報発信などをおこなっていたAREA 86に替わり、GRシリーズ投入に併せて設置された地域拠点。GRガレージは、全国39店舗が2017年度内にオープンする。

 なかでもいち早く9月20日に開店したのが、ネッツトヨタ東京若林店(東京都世田谷区)内に設置されたGRガレージ東京若林だ。

GRガレージ店舗内

GRの試乗時にプロレーサーが直接車を解説する施策も!

 ネッツトヨタ東京は、他店以上にモータースポーツ活動に力を入れる“ちょっと変わった”店舗だ。

 『ユーザーと店舗とモータースポーツをつなぐ』という方針のもと、2012年にAREA 86がオープンして以来、2013年にヴィッツレース、2016年にはスーパーGTチャンピオンの脇阪寿一氏を擁して86レースなどディーラーとしてレースに参戦。それだけでなく、イベントでレーサーを店舗に招き、安全運転等のレクチャーなどもおこなってきた。

 では、GRガレージができたことでどう変わるのか?

 「レースでやったことを、どうやって車を売ることに繋げていくかを重点にやっていきたい」。

 その方針のもとに、これまでおこなってきたイベントや走行会等と併せて、GRシリーズの試乗時に、その走行性能のよさを、レーシングドライバーが直接ユーザーに説明する取り組みも始めるという。

ヴィッツGRMNは脇阪寿一を「アホちゃうか」と唸らせたじゃじゃ馬

 さて、冒頭で触れたように、そんなGRガレージでしか扱わない車が、ヴィッツGRMNだ。開発に携わった脇阪寿一氏は、そのプロトタイプに乗った後、開口一番漏らしたのが『アホちゃうか』というひと言だったという。

「車から降りて設計の人に言った言葉が『アホちゃうか』。こんなじゃじゃ馬な車、(いい意味で)トヨタが作る車じゃないやろと」

「アクセル踏んだら、ガツーンとアンダーステアが出るほどパワーがある。でも、その感覚が楽しくて。その“じゃじゃ馬”をどう乗りこなせるかと5、6周無心で乗り続けた。それって(この車の)魅力なんじゃないのと」

 なぜ、こんな尖った車になったのか? 開発担当者は、脇阪氏に「我々はこれまでのトヨタの壁をぶち破るために、こういう車に仕上げてみました」と、明かしたという。

 そして、脇阪氏は開発陣に“あるお願い”をしたという。

「これからこの車を煮詰めていく段階で、じゃじゃ馬じゃない方向にしていくでしょ? (アクセルを)踏んだら出るアンダーステアが、乗っている人に不安を与えながらも、それがワクワク感に変わる。これまで名車とされてきた車が、(優等生的に)きちっとしていたかと言ったらそうじゃないでしょ?」

「だから、そのワクワク感をどうか消さないでと。ただ、そこが気になるユーザーには、きっちりタイヤをグリップさせるためのアフターパーツを用意して、『これを付けて下さい』という形にしておかないと。最初から付けるのではなくてね」

 プロのレーシングドライバーが全開にしても、ビクともしないセッティングにしたら、そこまでアクセルを踏まない一般ユーザーにとっては尖った魅力が消えてしまう……。

 こうした脇阪氏と開発陣のやりとりを経て、完成したのが新型のヴィッツGRMNなのだ。

 スープラも、セリカも、MR2も、尖った魅力を備えていたがゆえに、多くの車ファンを惹きつけ、今もなお記憶に残る名車になった。

 いい意味で、じゃじゃ馬さを残したヴィッツGRMNと、その車を扱うGRガレージ。トヨタの車作りが、今までよりちょっと面白い方向に舵を切ろうとしている!

ヴィッツGRMN

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