■紅旗H9はどんなクルマなのか?
2月上旬に日本上陸を果たした紅旗H9だが、このたび輸入元のご厚意によって車検取得のための整備や改善作業に関わる回送の際、「開封の儀」に始まり、実車の撮影や短時間の同乗が実現した。
紅旗H9は2020年9月に発売されて以来、中国全土から注文が殺到し、納車までは長い時間がかかっている状態だが日本へは少数ながら、毎月安定したデリバリーが行われるとのこと。
なお、日本向けの紅旗は中国第一汽車によってコントロールされており、メーカー出荷以外の並行輸入車両が日本に入ってくることはないそうだ。
H9は全車にパノラマサンルーフが標準装備され、日本仕様にはドライブレコーダーや全自動駐車システム、マッサージ機能つきフルリクライニングリアシート、全253色の車内イルミネーション、そして紅旗公式ソングまでが標準装備されている。
また、イルミネーションといえば、ドアロック解除の際に中国らしいユニークな演出が楽しめる。
フロントグリルにあるデイライトは「龍の髭」、左右各4本の赤いテールライトは天安門広場の赤い旗、そして、「希望の翼」をイメージしたカーテシランプも圧巻だ。
乗り心地は高級ドイツ車に近く、高速道路では路面にしっかり吸いつく印象。
レクサスやクラウンなど日本製高級車が得意とする別次元の静粛性はあまり感じられないが、運転しても後ろに座っても最高の時間を楽しめることは間違いない。
ホンモノの高級車じゃないと味わえない、ドア開閉音も完璧だった。
【番外コラム】紅旗の歴史
紅旗を生んだ第一汽車は1953年に誕生した自動車メーカーで、最初はトラックなどを生産していたが、1958年に2ブランドの乗用車を発表した。
1号車が「東風」(CA71)で、翌1959年9月に納車されたのが「紅旗」(CA72)である。
現在も続く独特の「紅旗」エンブレムはCA72発表時から使われており、この文字を書いたのは中国建国の父、毛沢東である。
このたび日本に上陸したH9をトップとする「Hシリーズ」は、Lシリーズに比べるとモダンなデザインだ。
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