車載カメラ映像のデータを解析・分析し、地図を更新
今回の買収により、地図の更新や変化点の管理、IoTセンシング技術など、カーメラ社の洗練された技術を活用したり、高精度地図の開発におけるトップクラスのエンジニアをチームに迎え、研究開発から商業化への移行を加速することが可能になる。
今後は、カーメラ社の知見を活かし、クラウドソース型のカメラから取得したデータを活用することで、従来の方法と比較して、より低コスト、かつ迅速に変化点を抽出し、高精度地図を更新できるようになるという。
これによりAMPでは、道路や車線、信号や道路標識などの変化点をほぼリアルタイムで地図に反映。道路の区分や特徴などを包括的に地図に取り入れる機能の強化が可能となり、将来的にはさまざまな地域における自動運転の商業化に繋げていくことができる。
今後、カーメラ社はウーブン・プラネットの子会社になる一方、ウーブン・プラネットは東京本社だけでなく、シリコンバレーやロンドンに加え、ニューヨークやシアトルにもオフィスを構え、その活動範囲をグローバルに拡大していく計画だ。
ウーブン・プラネット/マンダリ・カレシー氏(Automated Driving Strategy and Mapping Vice President)のコメント
「カーメラ社をウーブン・プラネットに迎えることができ、本当にうれしく思います。AMPは、ウーブン・プラネットのビジョンである「Mobility to Love, Safety to Live」を実現するために、会社設立当初から取り組んでいる重要なプロジェクトです。
最近では、いすゞ自動車株式会社や日野自動車株式会社、三菱ふそうトラック・バス株式会社との提携を発表するなど、AMPの活用による商用車・乗用車の安全な自動運転の実現に向け、着実に前進しています。
カーメラ社がチームに加わることにより、AMPの開発をより加速させることができます。また、カーメラ社の持つ高精度地図のリアルタイムな変更に特化したソフトウェアスタックと、クラウドソーシングに合わせてカスタマイズされた独自のハードウェアは、AMPのマッピング技術に対する取り組みを理想的に補完するものです。
カーメラ社が有する世界トップクラスのエンジニアが加わることにより、戦略的な目標の達成を早め、米国での事業を急成長させることができると確信しています」
カーメラ社/ロー・グプタ氏(CEO兼共同設立者)のコメント
「ウーブン・プラネットとAMPチームは、設立当初からカーメラ社の企業文化、及びミッションへの共感を持ち、地図を含む先進的なモビリティデータの普及という未だ実現していないニーズに対して共に取り組んできました。
ウーブン・プラネットは、ソフトウェアファーストなクルマづくりのDNAを持っており、データの発信者から使用者まで全ての人が安全かつスムーズに技術を活用できるようにしたいという私たちの目的にも深い理解を示してくれています。「すべての人に移動の自由を」の実現に不可欠な、より広範で高速な空間情報を有し、私たちの創業時からのテーマを実証、強化し、かつグローバル規模での生産を可能にするものです。
カーメラ社がウーブン・プラネットに加わり、北米での活動、及びソフトウェアファーストに基づいた革新的なモビリティの開発を強化していくことに、私は大きな期待を寄せています。
ウーブン・プラネットとは、その前身であるトヨタ・リサーチ・インスティテュート・アドバンスト・デベロップメント(Toyota Research Institute – Advanced Development、以下「TRI-AD」)時代から、東京、米国ミシガン州デトロイト、アナーバーにおいて協業に取り組んでおり、今回の買収の基礎を築いてきました。
さらに、TRI-ADとカーメラ社は、2018年、2019年、2020年の共同プロジェクトを通じて、市販の車載カメラを使用するなど、デバイスに依存しない汎用的な情報から高精度地図を生成、更新できることを実証しました」
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